昭和61年台風第14号
昭和61年台風第14号(しょうわ61ねんたいふうだい14ごう、国際名:ウェイン / Wayne[1])は、1986年8月に発生し、極めて複雑な動きをした長寿台風である[2][3]。 概要1986年8月18日、南シナ海北部で発生した台風14号(国際名:ウェイン / フィリピン名:ミディン)は、発生後も南シナ海の北部海域で長期間にわたり停滞・迷走を繰り返し、フィリピンや中国、香港や台湾、ベトナムなどに接近・上陸した。14号はその後も何度も何度も進路を変え、極めて複雑で稀な進路を辿った。だが、一度26日9時に勢力が弱まって台風ではない熱帯低気圧となり、27日21時に改めて台風となった[4][5]。こうして、台風としての期間が終了したのは最初の発生から実に462時間後の9月6日となり、1951年の統計開始以降では、一時的に熱帯低気圧であった期間も含めると、史上最長の寿命となった。そして、熱帯低気圧であった期間を除いても、史上4位の寿命である。 14号が長期間に南シナ海に居座って蛇行した理由としては、台風の発生当時、南シナ海ではモンスーンの谷間が生じており、その谷間に台風が留まっていたことが挙げられる。 14号の影響を受けた台湾や香港、フィリピンなどでは、各地で暴風雨に襲われ、合計で490人が死亡するという大きな被害が出た。
関連項目外部リンク脚注
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