昭和31年台風第3号
昭和31年台風第3号(しょうわ31ねんたいふうだい3ごう、国際名:セルマ/Thelma)は1956年4月にフィリピンに上陸後、鹿児島県に上陸した台風である。1951年の統計開始以降、日本への上陸日時が1年の中で最も早かった台風であり[1][2][3]、なおかつ唯一4月に日本に上陸した稀な台風でもある[4][5]。 概要1956年4月16日15時 、カロリン諸島(北緯6度0分、東経145度7分)で台風3号が発生。台風は21日18時頃にフィリピン北部のルソン島に上陸。南シナ海で北寄りに進路を変え、24日6時頃に南西諸島に接近し、同日9時に宮古島付近を通過した。そして25日の7時30分頃、鹿児島県大隅半島に上陸し、同日9時に消滅した[3][2]。このため、新聞では「台風3号が消えた」と報じられた[2]。この台風は一時、フィリピンの東海上で中心気圧935hPaにまで発達したが、転向し北上するにつれて急速に勢力が衰えた[2]。 早い上陸の記録この台風のように、1年の中で4月以前に日本に上陸した台風は他に例がなく、統計史上最も早い上陸台風となり、2021年現在でもこの記録は破られていない。2番目に早い上陸台風(1965年の6号)でさえ5月の後半の27日に上陸しているため、この台風はそれより1ヶ月以上も早かったことになる。
脚注
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