星 (クルアーン)
『星』とは、クルアーンにおける第53番目の章(スーラ)。62の節(アーヤ)から成る[1]。マッカ啓示に分類される。 内容冒頭の「沈みゆく星にかけて(誓う)」から、この題名が採られている[1]。 啓示の正しさ、アッラーフの万有などについて述べられる。 14 - 16節にスィドラ(聖木)という語がある。49節にシリウスが出現する[1]。 最終節の62節はサジダ節。多くのハディースによると、この章は信者にサジダの実行を要求した最初の章とされる[2]。 ガラーニークの逸話19節から20節にかけ「あなたがたは、アッラートとウッザーを(何であると)考えるか。それから第三番目のマナートを」とイスラーム以前の多神教の神々について言及される。『悪魔による啓示』としても知られる『ガラーニークの逸話』では、シャイターン(悪魔)のまやかしによりこれに続けて「それらは偉大な白鳥(グルヌーク[3])のようだ。彼女たちの執り成しが期待される」の文言があったとされる。伝承では、これを聞いた多神教を信じる人々は喜んだが、その夜ジブリールがムハンマドの元に現れ、それは神による啓示ではないと伝えた。これを聞いたムハンマドは悲しみ、その部分を取り除いたとされる[4][5]。アンカラ大学のイブラーヒム・サルチャムは、タバリーやイブン・サアドなどの歴史家が残したとされるこの伝承と『悪魔の詩』を取り上げ、伝承がイスラーム批判に用いられる場合があると述べた[6]。 脚注・出典
参考文献
外部リンク |