斜内駅(しゃないえき)は、北海道(宗谷支庁)枝幸郡浜頓別町字斜内にかつて設置されていた、日本国有鉄道(国鉄)興浜北線の駅(廃駅)である。電報略号はヤナ。事務管理コードは▲122002[2]。
歴史
駅名の由来
所在地名より[3]。アイヌ語に由来するが諸説ある。なお、アイヌ語におけるサ行とシャ行の区別は曖昧であるため、以下カタカナ表記は引用除きサ行で統一する。
- 「ソナイ(so-nay)」(滝・川)[4][11][12]
- 江戸後期のアイヌ語通詞上原熊次郎に「シヨーナイ。滝の沢と訳す。此所の右に滝の沢の有る故此名ある由[12]」と記録された。1973年(昭和48年)に国鉄北海道総局が発行した『北海道 駅名の起源』ではこの説を採用する[4]。
- 「ソナイ(so-nay)」(岩礁・川)[4]。
- 「シオナイポ(si-o-"nay-po")」(糞・多き・小沢)[11][12]
- アイヌ語研究者の永田方正による解釈。当地のアイヌ集落がこの川で用を足していたため、としている[11]。これについてアイヌ語研究者の山田秀三は「永田氏の時代のアイヌの説話的な解であろう[12]」としている。
駅構造
廃止時点で、単式ホーム1面1線を有する地上駅であった。ホームは、線路の東側(北見枝幸方面に向かって左手側)に存在した[13]。分岐器を持たない棒線駅となっていた。
無人駅となっており、有人駅時代の駅舎は改築され、豊牛駅と同型の駅舎となっていた[13]。駅舎は構内の東側に位置し、ホームに接していた。
利用状況
乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。
年度
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乗車人員
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出典
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備考
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年間
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1日平均
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1951年(昭和26年)
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55
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[14]
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1961年(昭和36年)
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51
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1965年(昭和40年)
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59
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1971年(昭和46年)
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41
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1978年(昭和53年)
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42
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[15]
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1981年(昭和56年)
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8
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[14]
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1985年(昭和60年)
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0.5
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同年7月に興浜北線廃止
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駅周辺
駅跡
2000年(平成12年)時点では駅舎が残存しており、住宅に再利用されていた模様であった[17]。2010年(平成22年)時点でも駅舎は残存しており、個人所有の倉庫[18][19](別荘とも[20])に再利用されている。ホームなどは残っていない[18]。個人所有物になっているため、中に入ることはできない。
隣の駅
- 日本国有鉄道
- 興浜北線
- 豊牛駅 - <豊浜仮乗降場> - 斜内駅 - 目梨泊駅
脚注
外部リンク
関連項目