『拳骨』(げんこつ、英語: The Romance of Elaine, 「エレインの恋愛」の意)は、1915年(大正4年)製作・公開、ワートン製作、パテ・エクスチェインジ配給によるアメリカ合衆国のサイレント映画、シリアル・フィルムである[1][2]。日本での別題『エレーヌの勲功』(エレーヌのくんこう)[2]。
本作は The Exploits of Elaine および The New Exploits of Elaine の続篇であるが、日本では前々作『拳骨』、前作『拳骨』に引きつづき、本作の第1篇を『拳骨 第廿五篇』として封切った。
略歴・概要
1914年(大正3年)、フランスの映画会社パテ・フレール(現在のパテ)がパール・ホワイトを主演にアメリカで製作・公開したシリアル『ポーリンの危難』 [3]の大ヒットを受けて、レオポルド・ワートン、シオドア・ワートンのワートン兄弟が製作した前々作『拳骨』、前作『拳骨』の続篇として製作され、パテ・エクスチェインジが配給して、1915年6月14日に第1篇を公開した[1]。本作をもってシリーズは完結した。
日本では、1916年(大正5年)3月、天然色活動写真(天活)が配給して、前々作の第1篇『拳骨 第一篇 酸化薬の一種』、同年5月20日には同じく前作の第1篇『拳骨 第十五篇 圧搾瓦斯』が東京・浅草公園六区の帝国館で封切られるが[2]、本作の第1篇は、別作品とせずに引き続き『拳骨 第廿五篇』として、同年8月に浅草公園六区のキネマ倶楽部で封切られた。
現在、本作の原版・上映用プリント等は散逸し現存しないとみなされている[4]。
スタッフ・作品データ
キャスト
- クレジット順
- 以下ノンクレジット、アルファベット順
サブタイトル
各話のサブタイトル、公開日の一覧である[1]。
- 『拳骨 第廿五篇』 The Lost Torpedo ( 1915年6月14日、 1916年8月)
- 『拳骨 第廿六篇』 The Gray Friar
- 『拳骨 第廿七篇』 The Vanishing Man
- 『拳骨 第廿八篇』 The Submarine Harbor
- 『拳骨 第廿九篇』 The Conspirators
- 『拳骨 第三十篇』 The Wireless Detective
- 『拳骨 第三十一篇 死の雲』 The Death Cloud
- 『拳骨 第三十二篇 探照銃』 The Search Light Gun
- 『拳骨 第三十三篇 命の綱』The Life Chain
- 『拳骨 第三十四篇 閃光』 The Flash ( 1916年10月4日)
- 『拳骨 第三十五篇 消失した潜水帽』The Disappearing Helmets
- 『拳骨 第三十六篇 エレーヌの勝利』The Triumph of Elaine
脚注
- ^ a b c The Romance of Elaine, Internet Movie Database (英語), 2010年7月15日閲覧。
- ^ a b c d 『20世紀アメリカ映画事典』、編・畑暉男、カタログハウス、2002年4月、ISBN 4905943507, p.42.
- ^ The Perils of Pauline - IMDb(英語), 2010年7月15日閲覧。
- ^ The Romance of Elaine, silentera.com (英語), 2010年7月15日閲覧。
- ^ Levi Bacon - IMDb(英語), 2010年7月15日閲覧。
- ^ Robin H. Townley - IMDb(英語), 2010年7月15日閲覧。
- ^ Archer Chadwick - IMDb(英語), 2010年7月15日閲覧。
- ^ Arnold Daly - IMDb(英語), 2010年7月15日閲覧。
- ^ Bessie Wharton - IMDb(英語), 2010年7月15日閲覧。
- ^ Howard Cody - IMDb(英語), 2010年7月15日閲覧。
- ^ Paul Everton - IMDb(英語), 2010年7月15日閲覧。
関連項目
外部リンク