『愛と銃弾』(あいとじゅうだん、Ammore e malavita)は2017年のイタリアのミュージカル犯罪アクションコメディ映画。
監督はマネッティ・ブラザーズ(イタリア語版)、出演はジャンパオロ・モレッリ(イタリア語版)とセレーナ・ロッシ(イタリア語版)など。
殺害を命じられた相手がかつての恋人と知った殺し屋が組織を裏切って彼女と逃走する姿を描いている[2]。
第63回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で作品賞ほか計5部門を受賞している[2]。
2017年8月末から9月にかけて開催された第74回ヴェネツィア国際映画祭で初上映された[3]。
日本では2018年4月末から5月にかけて開催された「イタリア映画祭2018」で上映された[4]後、2019年1月19日から一般上映された。
ストーリー
ナポリの水産市場を仕切るマフィアのボス「魚介王」ことヴィンチェンツォは、対立する組織から命を狙われて怪我を負ったことから、自分が死んだことにして妻マリアとともに海外に逃げることを決める。自分によく似た男を部下に殺させ、その死体を身代わりにして葬儀を執り行うことにしたが、病院で女性看護師ファティマに生きている姿を目撃されてしまう。ヴィンチェンツォは腹心の部下である殺し屋コンビ、チーロとロザリオにファティマの殺害を命じるが、ファティマはチーロがかつて深く愛した女性だった。ファティマもまたチーロを今も想い続けており、チーロは組織を裏切ってファティマとともに逃走を図る。裏切られたロザリオは執拗にチーロを追うが、凄腕の殺し屋であるチーロは追手をことごとく返り討ちにする。一方、ロザリオはチーロの叔父ミンモがチーロに協力していることを知ると、ニューヨークでレストランを経営するヴィンチェンツォの甥フランクに連絡し、ニューヨーク在住のミンモの娘マリエッラの部屋に押しかけて彼女を軟禁することで、ミンモを脅迫してチーロの居場所を聞き出す。ミンモの裏切りに怒るチーロだったが、事情を知ったファティマは解決策を思いつく。
ヴィンチェンツォの偽の葬儀の場に現れたチーロはマリアからヴィンチェンツォが隠れている部屋の鍵を盗み出す。盗まれたことに気付いたマリアは甥フランコに命じてチーロが殺しに行くことをヴィンチェンツォに知らせる。連絡を受けたヴィンチェンツォは慌てて隠し部屋から飛び出すと、驚く部下らに武器を持って備えるように命じる。その様子を外から確認したファティマはヴィンチェンツォの家政婦のふりをして「ヴィンチェンツォが生きているのを目撃したので殺される」と警察に通報する。ヴィンチェンツォの屋敷にかけつけた警察により、ヴィンチェンツォが生きていることが確認されると、武装していたヴィンチェンツォと部下、そして偽の葬儀の場にいたマリアは逮捕される。一方、チーロとロザリオは海岸で1対1で対決する。兄弟同然のロザリオをチーロは何とか説得しようとするが、頑ななロザリオは翻心せず、仕方なくロザリオを撃ち殺す。そこに海からミンモがボートで現れ、チーロを射殺して去っていく。ミンモはその様子を撮した動画をフランクに送り、マリエッラは無事に解放される。
空港に現れたファティマはチーロと再会する。実はチーロはあらかじめ抜き取っておいた自分の血を使って撃たれたふりをしただけで、血だけを残して遺体は海に流されたことにしていたのだ。また、ヴィンチェンツォが隠していたダイアモンドを盗み出すことにも成功し、ファティマとチーロ、そして分け前をもらったミンモは国外に脱出する。
キャスト
作品の評価
脚注
注釈
出典
外部リンク