平松洋子

平松 洋子(ひらまつ ようこ、1958年2月21日[1] - )は、日本エッセイスト

来歴

岡山県倉敷市出身。清心中学校・清心女子高等学校東京女子大学文理学部社会学科卒業[2]アジアを中心として世界各地を取材し、食文化と暮らし、文芸と作家をテーマに執筆活動を行う[3]。2006年『買えない味』で山田詠美の選考によりドゥマゴ文学賞受賞[3]。2012年『野蛮な読書』で第28回講談社エッセイ賞受賞[4]。2021年『父のビスコ』で第73回読売文学賞受賞[5]

人物

広く食と料理に関する書籍を読み込み、中国の食養生の考え方[7][8]百人一首[9]を解説したり、日本にピザが紹介された時期を述べた[10][11]神戸のレストランで1944年からピザを焼いていたというカンチエミ・アントニオのコメントが載っている[13][14]

著書

単著

  • 『とっておきのタイ料理』マガジンハウス、1993
  • 『とっておきの韓国・朝鮮料理』マガジンハウス、1994
  • 『とっておきのベトナム家庭料理』マガジンハウス、1995
  • 『アジアの美味しい道具たち』晶文社、1996、のち〈ちくま文庫〉『アジアおいしい話』
  • 『アジアのごはんがおいしい理由』メディアファクトリー、1998
  • 『おいしいものいっぱいタイとベトナムのごはん』マガジンハウス、1999
  • 『台所道具の楽しみ』新潮社とんぼの本〉、1999[15]
  • 『アジアひとさじのチカラ』雄鶏社、2000
  • 『平松洋子の台所』日置武晴写真.ブックマン社、2001、のち〈新潮文庫
  • 『おいしい暮らしのめっけもん』文化出版局、2002
  • 『旅で恋に落ちる瞬間』日本放送出版協会、2002
  • 『おいしいごはんのためならば』世界文化社、2003[16]、のち改題、〈新潮文庫〉『おいしい日常』
  • 『平松洋子のカジュアルに骨董を楽しむ暮らし』Zakka catalog別冊) 主婦の友社, 2003.11
  • 『買物71番勝負』中央公論新社、2004、のち文庫
  • 『わたしの台所手帖』〈集英社be文庫〉、2004
  • 『こねて、もんで、食べる日々』地球丸、2005 のち改題、〈文春文庫〉『世の中で一番おいしいのはつまみ食いである』
  • 『テーブルの上の「小さな贅沢」』三笠書房知的生きかた文庫〉、2005
  • 『旅して見つけたベトナムとタイ毎日のごはん』〈集英社be文庫〉、2005
  • 『わたしの沖縄食紀行』〈集英社be文庫〉、2005
  • 『簡単でおいしいから今日もまた。 平松洋子さんの「わが家ごはん」』(別冊家庭画報) 世界文化社, 2005.10
  • 『買えない味』筑摩書房、2006、のち文庫
  • 『おもたせ暦』文化出版局、2006、のち〈新潮文庫〉
  • 『ひとりひとりの味』理論社よりみちパン!セ 〉、2007、のちイーストプレス〈よりみちパン!セ〉
  • 『忙しい日でも、おなかは空く。』日本経済新聞出版社、2008、のち〈文春文庫〉
  • 『おとなの味』平凡社、2008、のち〈新潮文庫〉
  • 『よい香りのする皿』講談社, 2008.7 のち『ひとりで飲む。ふたりで食べる』〈講談社+α文庫〉、2014
  • 『夜中にジャムを煮る』新潮社、2008[17]、のち文庫
  • 『贈り物歳時記』主婦の友社、2009[18][19]
  • 『焼き餃子と名画座 わたしの東京味歩き』アスペクト、2009、のち〈新潮文庫〉
  • 『一生ものの台所道具 決定版』(とんぼの本) 新潮社, 2009.11
  • 『おんなのひとりごはん』筑摩書房, 2009.3
  • 『鰻にでもする?』筑摩書房, 2010.8 改題『買えない味2 はっとする味』〈ちくま文庫〉、2013
  • 『サンドウィッチは銀座で』谷口ジロー絵、文藝春秋、2011、のち文庫
  • 『韓国むかしの味 食べる旅』新潮社・とんぼの本、2011
  • 『野蛮な読書』集英社、2011、のち文庫
  • 『なつかしいひと』新潮社、2012
  • 『小鳥来る日』毎日新聞社、2013、のち〈文春文庫〉
  • 『ステーキを下町で』谷口ジロー画、文藝春秋、2013、のち文庫
  • 『ひさしぶりの海苔弁』文藝春秋、2013 のち文庫
  • 『本の花』本の雑誌社、2013 「本の花 料理も、小説も、写真も」(角川文庫 2020.2
  • 『いま教わりたい和食 銀座「馳走啐啄」の仕事』新潮社〈とんぼの本〉、2014 
  • 『今日はぶどうパン』プレジデント社、2014  「おいしさのタネ (買えない味 3)」ちくま文庫 2019.1
  • 『いま教わりたい和食 銀座「馳走啐啄」の仕事』(とんぼの本) 新潮社, 2014.3
  • 『味なメニュー』幻冬舎、 2015 のち新潮文庫 
  • 『彼女の家出』文化出版局、2016 「下着の捨てどき」文春文庫 2021.2
  • 『食べる私』文藝春秋、2016、のち文庫
  • 『あじフライを有楽町で』安西水丸画、文春文庫、2017
  • 『日本のすごい味 おいしさは進化する』[20]
  • 『日本のすごい味 土地の記憶を食べる』新潮社、2017
  • 『肉まんを新大阪で』下田昌克画、文春文庫、2018
  • 『そばですよ 立ちそばの世界』本の雑誌社, 2018.11
  • 『かきバターを神田で』下田昌克画 文春文庫 2019.11
  • 『暮らしを支える定番の道具134 もう探さなくていい。 (MAGAZINE HOUSE MOOK) マガジンハウス, 2019.4
  • 『すき焼きを浅草で』下田昌克 画 (文春文庫 2020.5
  • 『肉とすっぽん 日本ソウルミート紀行』文藝春秋, 2020.7 のち文庫
  • 『下着の捨てどき』文春文庫 文藝春秋 (2021/2/9)
  • 『父のビスコ』小学館, 2021.10
  • 『いわしバターを自分で』文春文庫 文藝春秋 (2022/3/8)
  • 『おあげさん』PARCO出版 (2022/6/10)
  • 『パセリカレーの立ち話』プレジデント社 (2022/11/15)(dancyuの本)

共著・編著・監修

  • 『とっておきのベトナム家庭料理』文・構成, 湯浅哲夫撮影. マガジンハウス, 1995.9
  • 『スパイス名人宣言 門外不出のテクニック (日曜日の遊び方) 朝岡勇,朝岡和子著, 平松文・構成. 雄鶏社, 1996.2
  • 『おもしろいよ、アジアの調味料は』(ハギワラトシコ共著)マガジンハウス、2000
  • 『旬の味、だしの味 : 「つる壽」語りづくし』(柿澤津八百(語り)の聞き書き)新潮社、2004[21]
  • 『鍋でごはんを炊こう』地球丸〈地球丸くらしブックス〉、 2004[22]
  • ロベール・ドアノー『ドアノーの贈りもの 田舎の結婚式』(監修)河出書房新社、2013 
  • 『洋子さんの本棚』(小川洋子共著)集英社、2015、のち文庫
  • 『忘れない味 「食べる」をめぐる27篇』編著. 講談社, 2019.3
  • 『遺したい味 わたしの東京、わたしの京都』(姜尚美共著)淡交社、2021
  • 『おいしい沖縄』河出書房新社 (2022/5/26) イラブー汁 沖縄県 北中城村「カナ」(平松洋子)

出演

脚注

  1. ^ 『文藝年鑑』2014年、[要ページ番号]頁。 
  2. ^ 文化講演「味覚を育てる,ことばを育てる」平松洋子さん:2008年夏 第1回 小学校国語教育セミナー(主催 三省堂)”. www.sanseido-publ.co.jp. 2022年2月1日閲覧。
  3. ^ a b 受賞作品 | Bunkamuraドゥマゴ文学賞 | Bunkamura”. www.bunkamura.co.jp. 2022年2月1日閲覧。
  4. ^ 平松 洋子 Yoko Hiramatsu | 現代新書”. 現代新書 | 講談社. 2022年2月1日閲覧。
  5. ^ 読売文学賞に川本直さんら”. 毎日新聞. 2022年2月1日閲覧。
  6. ^ 「解説」『白菜のなぞ』平凡社〈平凡社ライブラリー447. offシリーズ〉、2002年、147-頁。 NCID BA59146066 ISBN 4582764479
  7. ^ 板倉聖宣『白菜のなぞ』平凡社、2002[6]に寄稿。
  8. ^ 牛久市立中央図書館. “「養生三宝」という言葉について書かれている資料はないか。”. iss.ndl.go.jp. 国立国会図書館サーチ|書誌詳細. 2021年4月21日閲覧。 “『白菜のなぞ』(板倉聖宣/平凡社/2002)…本文には記述がなかったが、平松洋子の書いている解説で「そもそも中国には「養生三宝」という言葉があります。からだに滋養を与え、健康を養う三つの宝。それが大根、豆腐、そして白菜だという意味です。」(p.147)と紹介。”
  9. ^ 平松洋子「季節のあわい一瞬 (私の好きな百人一首)」『ユリイカ : 詩と詩論 = Eureka』第44巻16(621)臨時増刊「総特集 百人一首 : 三十一文字にこめられた想い」、書肆ユリイカ、2012年12月25日。 
  10. ^ 福岡市総合図書館. “ピザが初めて日本に入ってきたのはいつか。|書誌詳細”. iss.ndl.go.jp. 国立国会図書館サーチ. 2021年4月21日閲覧。 “『Dancyu(ダンチュウ)1997年7月号』(プレジデント社)エッセイスト・平松洋子による「ニッポン“ピザ”誕生物語」という記事がある(p.49~)”
  11. ^ 平松洋子『Dancyu』7月号、プレジデント社、1997年、49-。 
  12. ^ 小菅桂子『近代日本食文化年表』雄山閣出版、1997年。 NCID BA32146247 ISBN 4639014600
  13. ^ 参考資料:小菅桂子 著 , 小菅, 桂子, 1933-2005. 近代日本食文化年表. 雄山閣出版, 1997[12].
  14. ^ 桂子, 小菅 (1997). 近代日本食文化年表. 東京: 雄山閣出版. https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002635049-00 
  15. ^ 卵焼き器(卵焼き用のフライパン)の管理方法(手入れの方法等)がわかる資料があれば見たい。卵焼きがスムースに巻けるようにするためのもの。(埼玉県立久喜図書館) |書誌詳細|国立国会図書館サーチ”. iss.ndl.go.jp. 2021年4月21日閲覧。
  16. ^ 札幌市中央図書館. “ことばで食べ物の味や食感をうまく表現している文章が読みたい。朗読会で使うため、表現が豊な作家を探している。|書誌詳細”. iss.ndl.go.jp. 国立国会図書館サーチ. 2021年4月21日閲覧。
  17. ^ 大阪府立中央図書館. “ジャム(果物などを砂糖で煮込んだ加工食品)に関する記述、エピソード、テーマをもった、国内・国外の絵本、童話、児童文学、一般文学などを探しています。|書誌詳細”. iss.ndl.go.jp. 国立国会図書館サーチ. 2021年4月21日閲覧。
  18. ^ 錫を加工した作品集はあるか。また、錫の加工、製造法がわかる資料はあるか。(さいたま市立中央図書館) |書誌詳細|国立国会図書館サーチ”. iss.ndl.go.jp. 2021年4月21日閲覧。 “p81に錫製の「タンポ」(お燗をつける日本の伝統的な道具)が掲載されている。(錫光)”
  19. ^ 香川県立図書館. “贈り物に関する図書 |書誌詳細”. iss.ndl.go.jp. 国立国会図書館サーチ. 2021年4月21日閲覧。
  20. ^ 人の心理や都市伝説に興味がある。非日常を感じたいので、旅や料理の本をよく読む。読んだ後に、物語の世界を引きずらない、スッキリした気持ちになれる本を紹介してほしい。(伊丹市立図書館 本館「ことば蔵」) |書誌詳細|国立国会図書館サーチ”. iss.ndl.go.jp. 2021年4月21日閲覧。
  21. ^ 桃山学院大学附属図書館. “粉もんの本を探している。 |書誌詳細”. iss.ndl.go.jp. 国立国会図書館サーチ. 2021年4月21日閲覧。
  22. ^ 香川県立図書館. “飯ごう(飯盒)でご飯を炊く方法について書いてある本は?|書誌詳細”. iss.ndl.go.jp. 国立国会図書館サーチ. 2021年4月21日閲覧。