岩野平三郎岩野 平三郎(いわの へいざぶろう)は越前和紙職人の名跡。雲肌麻紙の発明と継承者である。また和紙古来の紙漉き模様である「打雲」「飛雲」「水玉」の技術も抄造する。 岩野平三郎代々早稲田大学図書館の壁画「明暗」横山大観・下村観山合作。[2] 特徴と耐久性雲肌麻紙はこれまでの麻紙と異なり、原料である麻に、楮と少量の雁皮をブレンドした、強靱さと肌理の細かさを合わせ持った紙。 これが現在の麻紙で、西洋の水彩紙同様に絵具を厚く塗り重ねるといった表現が可能になった。厚塗りの絵肌は勿論、硬質な油絵具にも耐えられる和紙である。 紙肌は、ほぼ平滑でしっかりとした厚みを持ちながら柔軟性もあり、描画の際は筆運びがよく、絵具の発色も良好である。紙肌が滑らかな面が表側で、ザラつきのある面が裏側。紙色は、若干クリーム色を帯びた白色である。サイズは、三六判(中判)、三六判耳付、四六判、五七判、六八判、七九判などがある。 横山大観や、冨田溪仙、東山魁夷、竹内栖鳳、小杉放庵、下村観山、平山郁夫らが好んで使用し新たな日本画の表現の可能性を広げている。 脚注
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