山中 瑶子(やまなか ようこ、1997年3月1日[1] - )は、日本の映画監督。長野県長野市出身[2]。
概要
日本大学芸術学部映画学科監督コースを中退[3]。19歳から20歳にかけて制作した初監督作品『あみこ』がPFFアワード2017で観客賞を受賞[2]。ベルリン国際映画祭、香港国際映画祭、全州映画祭(韓国)、ファンタジア国際映画祭(カナダ)、ジャパン・カッツ(米・ニューヨーク)など海外映画祭に多数参加し、2018年9月1日にポレポレ東中野で劇場公開された[4]。2024年に『ナミビアの砂漠』が第77回カンヌ国際映画祭の国際映画批評家連盟賞を受賞した[5]。
来歴
長野県長野市生まれ。厳しい家庭だったため、映画や漫画などの文化に触れられない幼少期を過ごす。中学時代はテニス部に所属。子どもの頃の夢は、刑務所の看守。あるいは少年院の保護観察官。長野県長野西高等学校に進学。軽音部がなかったためバドミントン部に所属。高校二年時に、美術の先生に『ホーリー・マウンテン』(1973年/アレハンドロ・ホドロフスキー監督)や『ZOO』(1985年/ピーター・グリーナウェイ監督)を勧められて影響を受ける。一番影響を受けた作品は『ゴーストワールド』(2001年/テリー・ツワイゴフ監督)。映画を観るためにバドミントン部を辞める。世の中には芸術家かデスクワークしか仕事がないと思い込んでいたため、映画を進路に選んだ。2015年、日大芸術学部映画学科監督コースに入学。在学時の実習作品においてジャンプ・カットを用いたところ、講師にまだ教えていないことを理由に止められた。一年時の夏には大学に行かなくなる。入学から一年間は何もせず過ごし、急に深夜に思い立って10キロ歩くなどをした。休学中に『あみこ』を自主製作。SNSでキャストやスタッフを募集した。自主映画のコンペティションであるPFFアワード2017で観客賞を受賞し、翌年の2018年には第68回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門で上映され、同映画祭の長編映画で史上最年少の正式出品作品となる[6]。北米最大の日本映画祭・ジャパン・カッツでは、客席で偶然観ていた音楽家の坂本龍一が同作を絶賛した[7]。
2024年に『ナミビアの砂漠』が第77回カンヌ国際映画祭の監督週間に出品され、女性監督として最年少で国際映画批評家連盟賞を受賞した[5]。
発言・主張
作品
映画
テレビドラマ
- おやすみ、また向こう岸で(2019年9月20日)
- 今夜すきやきだよ(2023年1月7日 - 3月25日、テレビ東京)
受賞
2017年
2024年
脚注
関連記事
- 『あみこ』で大注目!山中瑶子監督の素顔2019年2月20日閲覧
- 初監督作品『あみこ』公開。「高校生、いっぱい来てください」2019年2月20日閲覧
- 19歳の初監督作『あみこ』を提げベルリンから世界へ。山中瑶子監督の確信とは ~前編~【Director’s Interview Vol.10.1】2019年2月20日閲覧
- 山中瑶子インタビュー(『あみこ』):連載「新時代の映像作家たち」2019年2月20日閲覧
外部リンク