少年達の病棟
『少年達の病棟』(しょうねんたちのびょうとう)は、Singing Canary発売の18禁アドベンチャーゲーム。イラストはさくらあしか。シナリオは幻想華美影。 ストーリー
主人公は、事故に遭い一命は取り留めたものの、サッカー選手への道を絶たれてしまった。 無為に八杜総合病院で入院生活を過ごしていた彼のもとに、5人の少年が彼の目の前に現れた。 登場人物声はフルボイスバージョンに出演した声優である。
発売までの経緯本作は突然の休催に見舞われたショタケットの代りとして有志によって2000年5月5日に開催されたショタジャンルオンリーの同人誌即売会、'00.5.5.少年系!!の中で、開発中であることが発表された。しかしいくつもの問題を抱えることとなり、完成には時間が掛かった。 シナリオを担当した幻想華美影は女流同人作家であるが、その作風は年端のいかない少年が陵辱されるというものが主流である。近年こそ、現実に起きる事件を鑑みて登場人物の年齢を設定することを避けているが、小中学生程度の少年が辱めを受け、多くの場合、ペニスリングや性器切断といった虐待的描写を盛り込むことで人気を博していた。「少年達の病棟」でも当初はそうしたベクトルを有するシナリオを執筆していたと思われ、実際、本作はグラフィックではなく文芸内容を以ってコンピュータソフトウェア倫理機構の通過が下りず、根本的に作り直すことを余儀なくされた。 加えて、開発中にSinging Canaryの代表取締役が会社資金を持ち出して失踪するという事件が発生し、内部的には事実上、一度は倒産するに到っている。残されたスタッフらが共同出資を行い、表向きには存続へと繋ぐことができたが、こうしたトラブルによってウェブサイトはドメイン名の保持を失い、閉鎖や事前予告無しの移転を繰り返すこととなった。 いつまで待っても発売する気配を見せず、その上、公式サイトが迷走する様は'00.5.5.少年系!!で沸き立ったショタファンらにも次第に本作に対する期待を衰退させるには十分な要因となった。また、かような事情を抱えたことから、Singing Canaryは'00.5.5.少年系!!のブース使用料を事実上不払いのまま現在に到っている。 発表から1年1ヶ月ほど経過した2001年6月15日、ようやく発売に扱ぎ付けたが、これに先んじること2000年8月10日にプラチナれーべるが「好きなものは好きだからしょうがない!!」シリーズの販売を開始し、「少年達の病棟」の直前である5月25日には2作目をリリースしており、この発売が遅れたことに加えてのブッキングは更なる追打ちとなった。結果、市販流通によるゲームソフトとしては初のショタゲーを詠った「少年達の病棟」でありながら、売上や知名度の面では「好きしょ!」に水をあけられることへと繋がった。 外部リンク |