宝珠寺 (奈良市)
宝珠寺(ほうじゅじ)は、奈良市にある浄土真宗本願寺派の寺院。現在、檀信徒による念仏講や仏教婦人会が組織されている[1]。 歴史沿革については明確な記録は残されていないが、一説に開基は永禄12年(1569年)、この地の松下右京が浄土真宗に帰依し、阿弥陀如来を祀る道場としたことに始まるとも伝わっている[1]。 安政2年(1855年)の「紀寺村御定帳」では紀寺村内字梅園(この地名は、紀寺か元興寺の梅園があったことに由来するという[2])に、耕地とこの道場があったとの記録が残っている[3]。 そのまま道場として継続し、寺号を公称したのは1902年(明治35年)以降である[1]。 往時は現在地よりやや南に位置し、1954年(昭和29年)4月に現在地へと新築移転された[1]。その際、門は移築されたと伝わる[1]。 境内本堂は外陣十八畳敷、内陣中心に本尊阿弥陀如来立像が安置され、その右に親鸞聖人画像と聖徳太子像、左に蓮如上人画像と七高僧画像が祀られている[1]。 明如上人画像も伝わっている[1]。 親鸞聖人画像には「文久二戌年(1862年)八月廿七日、願主松下信教」とあり、1939年(昭和14年)に改装されたとの裏書が見られる[1]。 競売とゲストハウス開業2017年寺が競売にかけられ、奈良市の一般人が落札。寺の関係者や地域の人らと「共存共栄していきたい」と説明を重ねて理解を得た上で、敷地内の住職の住居だった旧・庫裡(くり)を改装。格子戸や欄間は残し、13.5畳の和室やトイレ、月見台、土間にキッチンと改装してゲストハウスを開業した[4]。 出典参考文献
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