大松 達知(おおまつ たつはる、1970年12月30日 - )は、日本の歌人。歌誌「コスモス」選者・編集委員・О先生賞選考委員。季刊同人誌「COCOON」編集・発行人。現代歌人協会理事。
人物
東京都文京区白山出身。上智大学外国語学部英語学科卒業[1]。大学卒業後、私立海城中学高等学校の英語教員として勤務[2]。芝高等学校在学中、奥村晃作・俵万智に影響を受けて、作歌を始める。1990年、歌誌「コスモス」入会[1]。高野公彦と出会う。現在、選者・編集委員・O先生賞選考委員。1991年、同人誌「棧橋」参加(2014年終刊)[1]。2014年、歌集『ゆりかごのうた』が第19回若山牧水賞を受賞[1]。2016年、歌誌「COCOON」創刊し、発行人を務める。
現代歌人協会会員[1]、朝日カルチャーセンター講師を務める。千葉ロッテマリーンズをこよなく愛する。神田上水の研究家の大松騏一[3]は父。
奥村晃作の影響を受けた「ただごと歌」的なユーモアとかすかなペーソスある歌を得意とする[4][5][6]。これまでは、言葉そのものの妙味や教員生活を描いた作品が多かったが、第4歌集『ゆりかごのうた』の後半部分では父親の目線から見た育児をテーマのひとつとし、「イクメン歌集」とも称された[7]。生活の細部からの言葉をたよりに現代社会を鋭く穿つ作風で知られる。
2017年4月より1年間、Eテレ『NHK短歌』選者を担当。
年譜
- 1970年 東京都文京区白山に生まれる。実家の祖母はお茶の専門店を経営。
- 1986年 芝高等学校在学中に社会科教師だった奥村晃作と出会い、作歌を開始。
- 1989年 芝高等学校卒業。
- 1990年 上智大学外国語学部英語学科入学。「コスモス」短歌会入会。高野公彦、小島ゆかりと出会う。
- 1991年 「コスモス」の結社内同人誌である「棧橋」に参加。
- 1993年 米国ウィスコンシン州立大学マディソン校に1年間交換留学。
- 1995年 上智大学を卒業。
- 1995年 都内私立海城中学高校(男子校)に英語教員として勤務開始。
- 1995年8月「宮柊二・山西省の旅」に参加。
- 1997年 結婚を機に、吉祥寺東町に転居。
- 1999年 中野区に転居。
- 2008年 歌誌「コスモス」選者となる。
- 2010年 砂子屋書房 web にて「一首鑑賞*日々のクオリア」を1年間155回連載。
- 2014年 「桟橋」が30周年・120号を区切りに終刊。歌集『ゆりかごのうた』が第19回若山牧水賞を受賞。
- 2015年 「コスモス」内同人誌「COCOONの会」開始。発行人となる。
- 2015年 源実朝を偲ぶ仲秋の名月伊豆山歌会選者。
- 2015年〜2016年 NHK全国短歌大会選者(ジュニアの部)。
- 2017年度 Eテレ「NHK短歌」選者。
- 2017年11月 父・騏一逝去。
- 2017年度 NHK全国短歌大会選者。
- 2018年度 宮柊二記念館全国短歌大会選者。
- 2019年度 NHK全国短歌大会(ジュニアの部)選者。
- 2021年度より、共同通信社配信短歌時評「短歌はいま」を担当。
- 2021年度より、現代歌人協会理事(会報編集・イベント開催などを担当)。
- 2022年度 現代歌人協会全国短歌大会選者。
- 2023年 秋田魁新報主催全県短歌大会選者。
- 2023年 日本現代詩歌文学館主催・現代歌人の集い選者。
- 2024年 宮島短歌大会選者、千葉県短歌大会選者、杉並短歌連盟短歌大会選者。
受賞歴
著書
歌集
編集
共著
その他
- 『香川ヒサ作品集』解説(柊書房、2005年)
- 『栗木京子作品集』解説(柊書房、2006年)
- 『名歌名句大事典』執筆(明治書院、2012年)
- 高野公彦『淡青』(文庫版)解説(現代短歌社、2014年)
メディア出演
脚注
外部リンク