塩化バナジウム(II)
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識別情報
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CAS登録番号
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10580-52-6
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RTECS番号
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YW1575000
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特性
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化学式
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VCl2
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モル質量
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121.85 g/mol
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外観
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薄緑色固体
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密度
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3.230 g/cm3, 固体
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融点
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1350 ℃
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水への溶解度
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可溶
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構造
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結晶構造
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ヨウ化カドミウム型構造
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配位構造
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八面体形
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危険性
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主な危険性
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速やかに酸素と反応
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Rフレーズ
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R20/21/22, R23/24/25, R26/27/28, R29, R30, R31, R32, R33, R34
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Sフレーズ
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S26, S27/28, S29, S30, S31, S32, S33, S34, S35, S36/37/39, S40, S41, S42, S43, S44, S45
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関連する物質
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その他の陰イオン
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臭化バナジウム(II) ヨウ化バナジウム(II)
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その他の陽イオン
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塩化マンガン(II) 塩化クロム(II) 塩化チタン(III)
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関連物質
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塩化バナジウム(III) 塩化バナジウム(IV)
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特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
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塩化バナジウム(II)(えんかバナジウム(II)、Vanadium(II) chloride)は化学式が VCl2 と表される無機化合物である。既知のバナジウムの塩化物の中で最も酸化数が低い。バナジウムの電子配置は d3 の四重項状態で、Cr(III) のものと等しい。塩化バナジウム(II) の外見は塩化ナトリウムの結晶のような固体で、V-Cl結合が繋がって高分子状になっている。他の二ハロゲン化物 VBr2 や VI2 も知られており、VCl2 と構造的、化学的性質が類似している。
合成
VCl3 に熱を加えると不均化して VCl4 と VCl2 に変わる。VCl4 は揮発性であり、VCl2 が残る。
性質
VCl2 は強力な還元剤で、ハロゲン化アルキルを還元的にカップリングできるだけでなく、スルホキシドをスルフィドに、有機アジドをアミンにまで還元することができる。いくつかの誘導体は窒素分子をヒドラジンとアンモニアに還元できることも分かっている。
VCl2 は水に溶けると [V(H2O)6]2+ イオンを生成する。この水溶液を蒸発させると [V(H2O)6]Cl2 の結晶が生じる。
参考文献
- Holleman, A. F.; Wiberg, E. "Inorganic Chemistry" Academic Press: San Diego, 2001. ISBN 0-12-352651-5.
- Young, R. C.; Smith, M. E. "Vanadium(II) Chloride" Inorganic Syntheses volume IV, page 126-127, 1953.