『地球儀のスライス』(ちきゅうぎのスライス、A Slice of Terrestrial Globe)は、森博嗣による短編小説集。
概要
以下の10編が収録されている。
- 小鳥の恩返し The Girl Who was Little Bird
- 片方のピアス A Pair of Hearts
- 素敵な日記 Our Lovely Diary
- 僕に似た人 Someone Like Me
- 石塔の屋根飾り Roof-top Ornament of Stone Ratha
- マン島の蒸気鉄道 Isle of Man Classic Steam
- 有限要素魔法 Finite Element Magic
- 河童 Kappa
- 気さくなお人形、19歳 Friendly Doll, 19
- 僕は秋子に借りがある I'm in Debt to Akiko
イラストをささきすばるが、巻末の解説を漫画家の冨樫義博が担当している。
「気さくなお人形、19歳」は小鳥遊練無が主人公で、「Vシリーズ」へと続く一作である。皇なつきにより漫画化されており、『黒猫の三角』に表題作とともに収録されている。
あらすじ
- 小鳥の恩返し
- 初出:「メフィスト」1997年12月号
- 病院長だった父親が殺害され、地元へ戻ってきた清文は昔の恋人・綾子と結婚し、跡を継いだ。父が死亡した現場にいたという小鳥を飼い始めた清文だが、ある日小鳥は逃げてしまう。数年後、病院に新人看護師の美帆がやってくる。自分はあの日の小鳥の生まれ変わりだと言う。
- 片方のピアス
- 初出:「メフィスト」1998年10月号
- 素敵な日記
- 初出:「メフィスト」1998年5月号
- 僕に似た人
- 書き下ろし
- 石塔の屋根飾り
- 初出:「ポンツーン」第1号
- マン島の蒸気鉄道
- 初出:「メフィスト」1998年12月号
- 有限要素魔法
- 書き下ろし
- 河童
- 初出:「小説すばる」1998年5月号
- 気さくなお人形、19歳
- 書き下ろし
:Vシリーズの登場人物、小鳥遊練無が主人公。ある日、小鳥遊がとある大富豪においしいアルバイトを持ちかけられる。
同シリーズの「朽ちる散る落ちる」ともリンクする物語。
- 僕は秋子に借りがある
- 初出:「小説すばる」1998年8月号