善光寺式阿弥陀三尊善光寺式阿弥陀三尊(ぜんこうじしきあみださんぞん)は、日本最古の仏像と伝承される、信州善光寺の本尊を模した一光三尊形式の阿弥陀如来像のことで、善光寺式如来とも呼ばれる。中国の南北朝時代の金銅仏を源流に持つ善光寺式阿弥陀三尊像は、鎌倉時代以降に日本各地で盛んに制作された。 特徴彫刻史では「善光寺式阿弥陀三尊像」と称している。 →「善光寺」も参照
偽物出現により、1692年12月14日に柳沢吉保の仲介で、敬諶が秘仏の善光寺本尊を検分・報告している『善光寺由来記』によると、破損があるが、中尊は高さ1寸5尺(約45cm)で重さ6貫3匁(約24kg)、脇侍は高さ1尺(約30cm)で重さ170匁(約0.6kg)だったという。 国の重要文化財である前立本尊は、中尊42.4cm、左脇侍30.5cm、右脇侍30.2cmであると文化財保護委員会指定書(1950年)に記されている。 前史一光三尊形式といえる(一光四尊にも見える)最古の例[2]として、宋・元嘉28年(451年)の銘がある金銅仏が挙げられ、善光寺如来に似た例として北魏・太安元年(455年)の銘がある張永石坐像(藤井斉成会有鄰館 蔵)」が挙がるが、両脇侍は、半跏思惟像である。また、上海博物館にある石造漆金仏坐像(南梁・中大同元年(546年))は、刀印や梵篋印まであり、善光寺如来の酷似例である。 代表的作例善光寺式阿弥陀三尊像は鎌倉時代から室町時代にかけて盛んに造像され、200体以上が現存し、そのうち41例に造像年がある[3]。 高さ50センチ内外の銅製の小像が多いが、甲斐善光寺像のような大作や、広島・安国寺像のような等身大の木像もある。
参考文献
脚注
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