厚別町山本
厚別町山本(あつべつちょう やまもと)は、札幌市厚別区の地名[1]。同区内の北西端に位置し、江別市に隣接する。 西の厚別川と東の野津幌川に挟まれた、海抜10メートル以下の低地である[3]。 歴史かつては「厚別原野」と呼ばれた泥炭地で、一年間に何度も水害に見舞われる農耕不適地だった[3]。特に1898年(明治31年)には、泥炭層が浮上したせいで水田が持ち上がり、隣の水田の上に重なってしまったという逸話が残っている[3]。 1908年(明治41年)、小樽の山本久右衛門が一帯の土地の払い下げを受け、翌1909年(明治42年)に「山本農場」を開設して開墾に着手した[3]。その跡を継いだ息子の山本厚三は、道路2400メートル、排水路13万7500メートルを開削し、水田約236ヘクタール、畑約38ヘクタールの開墾を成し遂げた[4]。 1934年(昭和9年)4月、それまで「本田」と称していた地域の名称が、山本厚三の姓にちなんで「山本」と改められた[4]。 1944年(昭和19年)、終戦後の農地改革に先駆けて、すべての土地が小作人に解放される[4]。開発50年目にあたる1958年(昭和33年)には、住民たちの寄付によって「謝恩之碑」が山本稲荷神社の境内に建てられた[4]。ただしその後の市街地化によって、山本稲荷神社の所在地は厚別西に区分されている。 施設脚注参考文献
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