十一音節詩十一音節詩・詩句・詩行(じゅういちおんせつ-し・しく・しぎょう)は詩形だが、異なる2つのものがある。
EndecasillaboEndecasillabo は、10番目の音節に最後の強勢(アクセント)を持つことによって定義される。よく起こることだが、この強勢で音節がこぼれて、詩行は文字通り「11の音節」を持つことになる。 最もよく使われるのは次の2つである。
イタリアの古典詩の多くはEndecasillaboで作られている。たとえば、ダンテ、ペトラルカ、ルドヴィーコ・アリオスト、トルクァート・タッソの主要作品がそうである。しかし、押韻構成は様々である、テルツァ・リーマからオッターヴァ・リーマに、ソネットからカンツォーネに、1800年以降の詩では、Endecasillaboは厳格な体系を持たず、押韻もあるかないかだった。ジャコモ・レオパルディの『カンティ』がその好例で、この「Endecasillabi sciolti(自由十一音節詩)」は英語詩のブランクヴァースに似たものである。 イタリア語詩におけるEndecasillaboに相当するものは、英語詩では弱強五歩格、フランス語詩ではアレクサンドランである。 英語詩でのEndecasillaboには、ジョン・キーツの『エンディミオン(Endymion)』がある。冒頭の「A thing of beauty is a joy for ever」でいえば、「ever」が11番目の音節になる。 Hendecasyllabiカトゥルスの使ったHendecasyllabiは、強勢ではなく、韻脚の音量、つまり母音の長短によるもので、毎行11の音節を繰り返すリズム・パターンを持っている。(「-」は長音節、「u」は短音節) - - / - u u / - u / - u / - u(スポンデイオス/ダクテュロス/トロカイオス/トロカイオス/トロカイオス) 最初の音節はスポンデイオス(- -)が常だが、時にはイアンボス(u -)になることもある。最後の音節がスポンデイオスになることもある。 サッポー詩体では、次のパターンになる。 - u / - u / - u u / - u / - - 2番目の音節はスポンデイオスになることもある。 英語詩では音節の長短はなく、アクセントの強弱になるが、アルフレッド・テニスンやアルジャーノン・チャールズ・スウィンバーンがこの詩形で詩を書いた。次のテニスンの詩は、さらに音節の長短も維持している。
参考文献Endecasillabo
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