勇者死す。
『勇者死す。』(ゆうしゃしす、英題:Hero Must Die)は、株式会社ピラミッドが開発しジー・モードより発売されたRPG。 本項ではリメイク版についても扱う。 概要魔王との戦いにおいて相討ちとなり死んだ勇者は、神に5日間だけ命を与えられる。日を追うごとに弱っていく勇者がどんな行動をするかで、彼の葬式に来る人々やエンディングの内容が変わる、マルチシナリオ・マルチエンディングを採用したRPG。 原案・ゲームデザイン・シナリオに桝田省治、音楽に伊藤賢治、キャラクターデザインに山下しゅんやなど、有名クリエーターを起用している。原案自体は、桝田省治が何年も暖めてきたもので、ゲームの概要は配信前から既にネット上に公開されていた。 沿革
キャラクター
スタッフ
制作企画本作のアイデアは『俺の屍を越えてゆけ』の開発期間の段階ですでにまとまっていたが、原案者の桝田省治がある会社に相談したところ、主人公が衰弱死する結末を否定的に取られ、同様の要素を持つ『俺の屍を越えてゆけ』の売れ行きを見るという形で見送られた[7]。 『俺の屍を越えてゆけ』の売れ行きから、このアイデアは受け入れられるだろうということにはなったものの、ゲーム性の暗さもあり、複数の会社から開発を拒否された[7]。 ゲーム性の暗さを打ち消すため、桝田がピラミッドの飯淳に相談したところ、より安直なアイデアを入れるようアドバイスを受け、美少女をたくさん登場させることにした[7]。それから、「ドラマチックRPG」というキャッチコピーができあがり、タイトルの『勇者死す。』のの句点がハートマークになり、最終的には開発に至った[7]。 開発桝田は本作のテーマを「やり残さないようにがんばって生きる。でも、やり残したことはあきらめる」とし、勇者の衰弱を虫歯の進行やダムの決壊にたとえた[7]。 桝田は典型的なヒロインを造形することを意識し、キャラクターデザイナーである山下しゅんやが提出したイラストを基に設定を構築し、山下のイラストに合わせてイメージやセリフも変更した[7]。また、プロデューサーであるジー・モードの河上京子も山下が選出された時点である程度イメージを持っていたため、山下のデザインに注文を付けることはほとんどなかった[7]。 本作のヒロインたちのセリフには性的なほのめかしが含まれていることについて、桝田はユーザーが喜んでくれることに付け加え、「『死』をテーマとしている以上、反対にある『生』の要素を入れてバランスを取りたかった」とGame Watchとのインタビューの中で述べている[7]。 河上も「直接的な描写がないから、ゲームとしても問題がなく、むしろ暗いだけの話で終わらないために必要な、物語への『救い』である」とGame Watchとのインタビューの中で述べている[7]。 ディレクターズカット版月額制の「R.P.G-mode」向けに配信するにあたり、桝田は、ユーザーの意見を取り入れたうえでディレクターズカット版の開発にあたった[7]。 携帯アプリ版の配信前、桝田は「初回プレイでは試行錯誤を重ねて操作方法を学び、2回目以降の周回プレイで最終的なシナリオにたどり着く」という遊び方を想定していた[7]。実際のユーザーの携帯アプリ版の遊び方は「こまめにセーブとロードを行い、最初から正解を選んで最終的なシナリオにたどり着く」と、桝田の想定とは少し異なるものであり、その結果、多くのユーザーが達成度の高いエンディングを1回しか見ておらず、達成率の低いエンディングにはほとんどたどり着いていなかった[7]。 また、桝田はユーザーがだらだらと遊ぶことを想定しており、本気で攻略するユーザーの存在に驚いたとGame Watchとのインタビューの中で、述べている。さらに、隙間時間を利用するなどユーザーが様々な遊び方をしていることも、桝田にとっては新しい発見だった[7]。 そこで、桝田は1回でのプレイでも楽しめるように調整を施し、その一環として達成率の高いプレイでたどり着きやすいエンディングを細分化させる形で新しいエンディングを追加した[7]。 ラジオ『日本一RADIO死す。』のタイトルで、2015年8月19日から2016年3月23日までHiBiKi Radio Stationにて配信された。隔週水曜日更新。パーソナリティは三森すずこ、今井麻美、間島淳司。 出典
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