加藤 作子(かとう さくこ、1955年8月22日- )は日本のパラ水泳選手。2000年シドニーパラリンピック日本代表[1]。脊髄損傷の障害により下肢機能が完全にマヒしているため、腕のみで泳ぐ。EY Japan所属[2]。
経歴
1955年8月22日兵庫県にて生まれる[2]。小学生時代はスポーツが得意で、水泳大会に出場していた[3]。
しかし11歳の時、ネフローゼ症候群が原因で入退院を繰り返すようになり、23歳
[4]
の時から車いす生活を余儀なくされた。症状が発病してから23年目で安定し、手話受講をきっかけに社会活動を開始した。36歳から水泳を本格的に再開。45歳で挑んだ2000年のシドニーパラリンピック 4×50メートル自由形リレーでは、同大会水泳競技者の中で世界最年長でありながら、世界新記録で金メダルを獲得した
[5]。
2004年2月16日、日本身体障害者水泳連盟に対して異議を唱え、日本スポーツ仲裁機構(JSAA)に仲裁申し立てを行ったが、敗訴した
[6]
。パラ競技のクラス分けの影響などで、第一線を退いていたが、2015年に本格復帰した
[7]。
2022年も国際舞台へのチャレンジを続け、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。
主な成績
国際大会
- 1999年 サザンクロス障害者スポーツ選手権大会[8]
- 50メートル、100メートル、200メートル自由形 優勝
- 4×50メートル自由形 優勝
- 200メートルメドレーリレー 3位
- 2002年 ニューサウスウェルズ州水泳選手権大会[8]
- 50メートル自由形 優勝
- 50メートル平泳ぎ 2位
- 2003年 ニューサウスウェルズ州水泳シーズン大会[8]
- 50メートル平泳ぎ 優勝
- 50メートル背泳ぎ 優勝
- 2020年 オーストラリアメルボルンワールドパラシリーズ[8]
国内大会
- 2015年 ジャパンパラリンピック水泳競技大会[8]
- 2016年 ジャパンパラ水泳競技大会[8]
- S3クラス50メートル自由形 国内新記録
- S3クラス100メートル自由形 国内新記録
- S3クラス150メートル個人メドレー 国内新記録
表彰
脚注
- ^ “Sakuko Kato (Paralympic.org)”. 国際パラリンピック委員会. 2022年10月19日閲覧。
- ^ a b “EY Japan パラ・デフアスリート”. EY Japan. 2022年10月19日閲覧。
- ^ “障害者水泳選手権で金2個 伊丹の加藤作子さん、市長に報告”. 朝日新聞. (1995年9月12日)
- ^ “INTERNATIONAL PARALYMPIC COMMITTEE”. INTERNATIONAL PARALYMPIC COMMITTEE. 2022年10月19日閲覧。
- ^ “水泳女子200リレーで金 シドニー・パラリンピック 第7日”. 朝日新聞: p. 23ページ. (2000年10月25日)
- ^ “選手が初の「敗訴」 スポーツ仲裁機構”. 朝日新聞. (2004年2月17日)
- ^ “加藤作子 プロフィール|講演依頼・講師派遣のシステムブレーン(sbrain.co.jp)”. 株式会社システムブレーン. 2022年10月19日閲覧。
- ^ a b c d e f g “記録一覧”. 日本パラ水泳連盟 (2022年6月19日). 2022年10月19日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “「人生の追い風に」 朝日スポーツ賞贈呈式”. 朝日新聞. (2001年5月25日)
- ^ “306人に「金メダル」 県スポーツ優秀選手賞、神戸で表彰式開く /兵庫県”. 朝日新聞. (2007年2月20日)