国名の漢字表記一覧(こくめいのかんじひょうきいちらん)では、世界の国名について日本語における漢字表記を示し、簡単に解説する。
概要
外国語による固有名詞である国名を漢字で表記する事は、全ての文章を漢字で書く中国では当然の事であった。この方法は、外国語教育を義務づけている現在の中国でも同じである。日本は、遣隋使を送った頃より、海外の情報を中国や朝鮮から得る事が多く、外国の国名を含む情報を漢字で記録してきた歴史がある。この方法は明治時代迄続いたが、片仮名が普及するに従って、主要な国名以外は片仮名で表記されるようになった。大正時代では略しやすい主要な国20か国余りが漢字で表記される程度に過ぎず、「米国」、「英国」など一部は現代でも略称として使用され続けている。
外国の地名、国名の表記は、主に音が近い漢字を仮借する方法が主であるが、「象牙海岸」(コートジボワール)、「獅子山」(シエラレオネ)、「南斯拉夫」(ユーゴスラビア)のように全体もしくは一部が意訳される場合もある。音訳に用いる漢字は、筆画が少なく書きやすいか、音を想像しやすいか、土偏や三水偏が付く固有名詞らしい字かなど、選択上の心理的な要因によってある程度の偏りがある。近代中国においては、音訳字である場合、それを明確にするために、口偏を付けて際だたせることも行われた。例えばイギリスは、「𠸄咭唎」のように、「英吉利」の各漢字の全てに口偏を付けた[1]。
漢字の音は、時代が下るに従って中国と日本とでは別々の変化を起こし、現在は同じ漢字でも日中で異なる音を表すようになっている。この為、国名を音訳する場合に使う漢字は、日中で異なっている事が多い。亦た、中国語は方言による音の差も大きいため、中国のどの地方で音訳をしたかによっても使われる漢字は異なる。
参考として、中国語簡体字での表記は世界政區索引(中文版国家の一覧)を参照。
漢字のクイズで、国名、外国の地名の漢字表記を読ませるものをよく見かけるが、用例の典拠に乏しいものも見受けるので、注意が必要である。下表の日本の漢字表記についても、中国語を日本語と混同したものが混じっていると思われ、検証を要する。
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かつて存在していた国
参考文献
辞書・字典類
その他の文献
出典
脚注
関連項目
外部リンク