出世稲荷神社 (京都市)
出世稲荷神社(しゅっせいなりじんじゃ)は、京都市左京区にある神社である。宇迦之御魂命(稲荷神)を祭神とする。 歴史元は豊臣秀吉の聚楽第の邸内社として創建されたものである。豊臣秀吉は幼いころから稲荷神を信仰しており、天正15年(1587年)に造営した聚楽第にも稲荷神を勧請した。翌年、後陽成天皇が聚楽第に行幸し、稲荷社に参拝したときに、立身出世を遂げた秀吉に因んで「出世稲荷」の号を授けたという。聚楽第取り壊しの後も元の場所に鎮座していたが、寛文3年(1663年)に二条城西方の千本通沿い(千本旧二条付近、京都市上京区千本通竹屋町下ル)に遷座した[1]。この地は平安京大内裏の大極殿入口にあった、応天門の跡地と比定されている。 出世開運の神として大名・公家から庶民までの崇敬を受けた。江戸時代後期には庶民が寄進した300本を超える鳥居が立ち並んでいたという[1]。 近代に入ると千本通界隈が映画興行の街として繁栄したため、牧野省三や尾上松之助が鳥居を寄進した[2]。 地域に氏子がないこと、文化財指定がないことなどから、老朽化した社殿の維持・修復が困難となり、境内地を売却。2012年(平成24年)6月に京都市上京区より左京区大原に移転した[1]。 電停名・バス停留所名移転前、上京区に所在していた頃は、京都市電千本線の最寄りの停留所名に「出世稲荷前」が用いられ、市電廃止後も京都市営バスのバス停名として引き継がれていた。 左京区への移転後、ダイヤ改正までは「出世稲荷前」の名称が変更されなかったが、2013年春季のダイヤ改正にて京都市交通局、京都バス、西日本ジェイアールバスの各社局は停留所名を「千本旧二条」と改めた[3]。 祭事
アクセス脚注
関連項目
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