系統学において、原始形質(げんしけいしつ)あるいは祖先形質(そせんけいしつ)(plesiomorphy)、共有原始形質(きょうゆうげんしけいしつ)あるいは共有祖先形質(きょうゆうそせんけいしつ)(symplesiomorphy or symplesiomorphic character)とは、2つ以上の分類群で共有される祖先的な形質の状態である。原始形質は、通常は派生形質に対して、祖先的な形質状態と言及される。共有原始形質は最も近い共通祖先をもつ、考慮に入れる他の分類群にも共有されうる。したがって、共有原始形質を共有する分類群が、ほかの分類群よりも近縁であることにはならない[2]。共有原始形質(symplesiomorphy)は1950年にドイツ人昆虫学者ヴィリー・ヘニッヒによって造られた語である。
^Futuyma, Douglas J. (1998), Evolutionary Biology (3rd ed.), Sunderland, Massachusetts: Sinauer Associates, Inc., p. 95, ISBN0-87893-189-9
^Patterson, Colin (1982), “Morphological characters and homology”, in Joysey, Kenneth A; Friday, A. E., Problems in Phylogenetic Reconstruction, Systematics Association Special Volume 21, London: Academic Press, ISBN0-12-391250-4.
^Cracraft, Joel; Donoghue, Michael J. (2004), Assembling the Tree of Life, USA: Oxford University Press, p. 367, ISBN0-19-517234-5