佐藤 通雅(さとう みちまさ、1943年1月2日[1] - )は、日本の歌人、評論家。河北新報歌壇選者。
略歴
岩手県水沢市(現奥州市)出身、宮城県仙台市在住。岩手県立水沢高等学校、東北大学教育学部卒業。宮城県内の高等学校にて教員を務める。
歌誌『短歌人』を経て、1966年に文学思想個人編集誌『路上』を創刊。短歌、詩、評論、児童文学研究などの分野で編集。宮沢賢治論、北原白秋論が多い。2011年の第120号にて第1期を終刊、第2期へと移行した。
1965年、「青海」で第11回角川短歌賞候補。1971年『新美南吉童話論』で第4回日本児童文学者協会新人賞受賞。1986年『日本児童文学の成立・序説』で日本児童文学学会賞奨励賞。2000年『宮沢賢治 東北砕石工場技師論』で第10回宮沢賢治賞受賞。2012年歌集『強霜』で第27回詩歌文学館賞短歌部門を受賞。2022年歌集『岸辺』で第34回斎藤茂吉短歌文学賞を受賞[2]。
2021年『路上』を第150号をもって終刊。最後の「往還集150」、総目次、執筆者名簿他。
歌集、その他著書
- 『新美南吉童話論 自己放棄者の到達』(牧書店) 1970、のちアリス館牧神社
- 『薄明の谷』(短歌人会) 1971
- 『もえるゆき』(飛鳥童絵、牧書店、児童文庫) 1973
- 『水の涯 佐藤通雅歌集』(沖積舎) 1978
- 『白秋の童謡』(沖積舎) 1979
- 『宮沢賢治の文学世界 短歌と童話』(泰流社) 1979
- 『襤褸日乗 佐藤通雅歌集』(沖積舎) 1982
- 『<教育>の現在』(砂子屋書房) 1983
- 『日本児童文学の成立 序説』(大和書房) 1985
- 『アドレッセンス挽歌 佐藤通雅歌集』(ながらみ書房) 1987
- 『北原白秋 大正期童謡とその展開』(大日本図書) 1987
- 『佐藤通雅歌集』(砂子屋書房 現代短歌文庫) 1987
- 『生徒 教師の場所』(学芸書林) 1988
- 『横書きの現代短歌』(五柳書院) 1990
- 『子どもの磁場へ』(北斗出版) 1990
- 『学校はどうなるのか』(学芸書林) 1991
- 『リアルタイムの短歌論』(五柳書院) 1991
- 『宮沢賢治から<宮沢賢治>へ』(学芸書林) 1993
- 『美童 佐藤通雅歌集』(ながらみ書房) 1994
- 『詩人まど・みちお』(北冬舎) 1998
- 『天心 佐藤通雅歌集』(砂子屋書房) 1999
- 『宮沢賢治 東北砕石工場技師論』(洋々社) 2000
- 『岡井隆ノート 『0』から『朝狩』まで』(路上発行所) 2001
- 『往還 佐藤通雅歌集』(雁書館) 2003
- 『クレバスとしての短歌』(ながらみ書房) 2005
- 『予感 佐藤通雅歌集』(角川短歌叢書) 2006
- 『賢治短歌へ』(洋々社) 2007
- 『茂吉覚書 評論を読む』(青磁社) 2009
- 『歌集 強霜』(砂子屋書房) 2011
- 『評論宮柊二 柊二初期及び『群鶏』論』(柊書房) 2012
- 『昔話(むがすこ)佐藤通雅歌集』(いりの舎) 2013
- 『宮柊二 『山西省』論』(柊書房) 2017
- 『歌集 連灯』(短歌研究社) 2017
- 『アルカリ色のくも』(NHK出版) 2021
- 『岸辺』(角川文化振興財団) 2022
共編著
- 『白鳥』(北島新平共著、牧書店、新少年少女教養文庫) 1971
- 『新美南吉童話集 全1冊版』(関英雄共編、鈴木康司絵、実業之日本社) 1974
- 『小中英之全歌集』(藤原龍一郎, 天草季紅共編纂、砂子屋書房) 2011
- 『また巡り来る花の季節は 震災を詠む』(東直子共選、NHKハートネットTV「震災を詠む2013」制作班監修、講談社) 2014
脚注
- ^ 『現代日本人名録』2002年
- ^ “斎藤茂吉短歌文学賞に佐藤通雅氏の歌集「岸辺」 河北歌壇の選者を33年間担当”. 河北新報オンライン (2023年3月25日). 2023年4月16日閲覧。
関連項目
外部リンク