了仙寺
了仙寺(りょうせんじ)は、静岡県下田市七軒町3丁目にある日蓮宗の寺院。山号は法順山。旧本山は身延山久遠寺。 概要寛永12年(1635年)の創建で、開山は行学院日朝、開基は下田奉行今村正長。 当寺の創建にあたっては、徳川家康が大坂夏の陣の時に目を患い、家臣の勧めで目の神様として崇められていた日朝に願を掛け、平癒したため寺の創建を約束したことがきっかけになっている[1]。そのため寺紋は徳川家と同じ三つ葉葵紋となっている[1]。 日米和親条約の追加条約、下田条約が締結された場としても知られる。また日本とアメリカの間の最初の通貨交換比率も了仙寺での交渉で決定した。 また境内から参道にかけて無数のアメリカジャスミンが植樹されており、「ジャスミン寺」の別名も持つ(アメリカジャスミンはニオイバンマツリ(匂蕃茉莉、Brunfelsia australis)の別名で、モクセイ科のジャスミンとは異なりナス科である)。境内にMoBS黒船ミュージアムが隣接する。 文化財国指定史跡下田市指定文化財
その他
MoBS黒船ミュージアム境内に隣接した所に了仙寺の宝物館が設置されていた。了仙寺関連文書をはじめ、黒船・異文化交流関連史料、性と宗教との関わりをテーマにした「秘仏コレクション」などが展示されていた。2016年にMoBS黒船ミュージアムとしてリニューアルされた。「日本人から見た外国・外国人から見た日本」をテーマに16世紀から19世紀の黒船・開国・異文化交流の原本資料約3000点が収蔵・展示されている。
黒船やペリー、ハリスなどに関連する絵巻・図画・書籍や、吉田松陰・ジョン万次郎等の書、16世紀から19世紀にかけ外国で描かれた日本地図や日本で描かれた世界地図、日本に関する書籍やジャーナル・図画、ポンチ絵など明治期の異文化交流関連史料などを集めた3000点の資料集である。 エピソード江戸時代、黒船来航により日米和親条約が締結され下田が開港したのち、了仙寺はアメリカ人の休憩所のひとつだった[5]。
脚注
参考文献
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