中野 収(なかの おさむ、1933年4月26日 - 2006年1月14日)は、日本の社会学者、法政大学名誉教授。
来歴
長野県松本市出身。東京都立日比谷高等学校を経て、1957年東京大学文学部社会学科卒業。1963年同大学院博士課程中退、法政大学社会学部専任講師、1965年助教授をへて1972年教授、2004年定年退職、名誉教授。
コミュニケーション論、記号論、メディア論が専門領域であり、テレビ批評、若者文化論などで人気があった。「しゅう」とも読まれた。2001年『メディア人間』で大川出版賞。法政大学では噂の眞相誌で知られる岡留安則や、宅八郎などがゼミ生だった。
著書
単著
- 『ビートルズ現象』(紀伊国屋書店、1978年)
- 『現代人の情報行動』(日本放送出版協会[NHKブックス]、1980年)
- 『メディアの快楽』(勁草書房、1983年)
- 『ナルシスの現在――自愛と自虐の倫理』(時事通信社、1984年)
- 『コミュニケーションの記号論――情報環境と新しい人間像』(有斐閣、1984年)
- 『演戯するサル――会社劇場のコードを読む』(講談社、1985年)
- 『まるで異星人――現代若者考』(有斐閣、1985年)
- 『若者文化の記号論――感性時代のヒーロー・ウォッチング』(PHP研究所、1985年)
- 『メディアと人間――コミュニケーション論からメディア論へ』(有信堂高文社、1986年)
- 『新人類語――異人種を迎えるビジネスマンのために』(ごま書房、1986年)
- 『「スキャンダル」の記号論』(講談社[講談社現代新書]、1987年)
- 『歴史のなかの若者たち(8)現代史のなかの若者』(三省堂、1987年)
- 『若者文化術語集――時代の気分を読む』(リクルート出版、1987年)
- 『キー・シンボルことばの社会探険』(桐原書店、1989年)
- 『東京現象』(リクルート出版、1989年)
- 『メディアの中の人間――現代文化を読む』(日本放送出版協会、1989年)
- 『若者文化人類学――異人としての若者論』(東京書籍、1991年)
- 『いま家族を問う(8)「家族する」家族――父親不在の時代というが...』(有斐閣、1992年)
- 『都市の「私物語」――メディア社会を解読する』(有信堂高文社、1993年)
- 『90年代ニッポン・ノート』(東京書籍、1994年)
- 『戦後の世相を読む』(岩波書店、1997年)
- 『メディア人間――コミュニケーション革命の構造』(勁草書房、1997年)
- 『メディア空間――コミュニケーション革命の構造』(勁草書房、2001年)
共著
- (平野秀秋)『コピー体験の文化――孤独な群衆の後裔』(時事通信社、1975年)
- (平野秀秋)『円盤に乗ったコミューン――コラージュ・現代文化』(光風社書店、1977年)
- (早川善治郎・藤竹暁・北村日出夫・岡田直之)『マス・コミュニケーション入門』(有斐閣[有斐閣新書]、1979年)
共編著
- (早川善治郎)『マスコミが事件をつくる――情報イベントの時代』(有斐閣、1981年)
- (北村日出夫)『日本のテレビ文化――メディア・ライフの社会史』(有斐閣、1983年)
- (仲村祥一)『大衆の文化――日常生活の心情をさぐる』(有斐閣、1985年)
訳書