中華人民共和国の査証政策(ちゅうかじんみんきょうわこくのさしょうせいさく)では、中華人民共和国政府が中華人民共和国(特別行政区である香港及びマカオは除く)に渡航しようとしている外国人に対して行っている査証(ビザ)政策について記述する。
(2016年2月)現在、中華人民共和国政府は後述の国と地域の国籍者については、有効な旅券(パスポート)を所持し、短期滞在(観光、商用、知人・親族訪問等の滞在で報酬を得る活動をしない場合)に限り、査証免除措置を行っている。
査証の種類
- 観光査証(L査証 旅游签证)
- 訪問査証(F査証)
- 視察、商用、会議、スポーツ、留学期間半年未満の短期留学など。
- 留学査証(X査証)
- 通過査証(G査証)
- 就労査証(Z査証)
- 記者査証(J査証)
- 定住査証(D査証)
- 乗務査証(C査証)
査証免除措置国一覧
一般旅券所持者を対象とした査証免除
長期政策
臨時政策(2025年12月31日迄)
30日以内
外交旅券所持者と公用旅券所持者を対象とした査証免除
対象となるのは以下の国々である[1]。
30日以内
海員証所持者を対象とした査証免除
30日以内
APECビジネストラベルカード所持者を対象とした査証免除
APECビジネストラベルカードを所持している場合、以下の国籍者が査証免除となる。
特例措置
以下の査証免除対象はいずれも一般旅券所持者を対象としたものである。
団体旅行客のみ免除
以下の国々は、双方の国で団体旅行客と認められた観光客のみビザなしで30日滞在できる[2]。
国際空港での乗り継ぎ
24時間免除
中華人民共和国国内の国際空港では、24時間以内の乗り継ぎに限り、乗組員と乗客の国籍を問わず査証を免除している。ただし、空港の制限区域外に出ることはできない[要出典]。
72時間または144時間免除
以下の22の出入国地点から入国した以下の国の国籍者は、当該国の有効な旅券と中華人民共和国を出国する航空券を所持し、最終目的地の査証も取得済みである場合に限り、査証なしで72時間または144時間の滞在が認められる。なお、ビザなしでの滞在が認められるのは以下の表で指定された地域に限られる[3]。また、以下の表のうち太字の出入国地点から入国した場合のみ144時間免除の対象となる。
対象となる出入国地点
対象となる国籍者
珠江デルタ
香港または マカオから入国する場合に限り、一定の条件付きで珠江デルタ地区を査証なしで6日間訪問することができる。その条件は以下の通りである[19]。
海南省
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中華人民共和国国家観光局の承認を受けた海南省内の旅行会社が主催するツアーの参加者は、海南省をビザなしで訪問することができる[20]。
2人以上の団体 21日間有効
5人以上の団体 15日間有効
アジア(5)
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ヨーロッパ(12)
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北米・オセアニア(4)
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また、全ての中華人民共和国と国交のある国の国民は、15日間かつ海南省内のみ有効のアライバルビザを海口市または三亜市の入国地点で取得することができる[21]
経済特区
中華人民共和国と国交のある国の国民は、行き先が深圳市、珠海市、廈門市などの経済特区であり、かつ隣接する指定された地点から入国した場合に限り、5日間(珠海、廈門は3日間)有効な経済特区観光ビザをその場で取得できる。その有効範囲は申請した都市に限られ、ビザ代は168人民元であるが、以下の国に限り無料で発給される。
アジア(1)
ヨーロッパ(8)
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アフリカ(6)
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南北アメリカ(8)
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国境地域
ロシア国民に関する特例
ロシア国民は黒竜江省綏芬河市に限り、ビザなしで15日間滞在できる[22]。またアムール州の住民は、加えて黒竜江省黒河市にもビザなしで1日滞在することが可能である[23]
カザフスタン国民に関する特例
カザフスタン国民は新疆ウイグル自治区チョチェク市とジェミナイ県に限り、ビザなしで3日間滞在できる[24][25]。
香港とマカオに関する特例
中国国籍を有する者で、 香港又は マカオの永住者IDカード(永久性居民身份證)の所持者、香港特別行政区旅券、マカオ特別行政区旅券(中国語版)のいずれかを所持する者は、旅券の代わりに港澳居民来往内地通行証(中国語版)(回郷証)を使用して中国本土に入域することが可能である。
台湾に関する特例
中華民国(台灣地區)公民は中華民国旅券の代わりに、中華人民共和国公安部が発行する台湾居民来往大陸通行証を取得することにより、中国本土に入域することが可能である。以前は、入域の際には事前の簽注(査証)取得が義務付けられていたが(一般的に使用されていた一次入境許可(3ヶ月間滞在可能)は、到着時空港において取得可能であった)、2015年6月をもって廃止された。
脚註
- ^ 中華人民共和国駐日本国大使館ホームページ 旅券・査証業務
- ^ 中国与外国互免签证协定一览表
- ^ 关于将塞尔维亚等6国列入72小时过境免签政策国家名单的通知(簡体字中国語)
- ^ a b c d e “北京、上海、广州、成都机场实行外国人72小时过境免签政策及常遇问题解答”. 中華人民共和国公安部出入境管理局. 5 February 2016閲覧。
- ^ a b c “重庆、沈阳、大连机场实施外国人72小时过境免签政策”. 中華人民共和国公安部出入境管理局. 2014年12月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月5日閲覧。
- ^ “西安实行“72小时过境免签””. 西安市外事侨务办公室. 5 February 2016閲覧。
- ^ “桂林72小时过境免签7月28日起实施 边检做详细说明”. 桂林生活网. 5 February 2016閲覧。
- ^ “72小时过境免签政策 方便国外旅客游昆明”. 新华网云南频道. 2015年4月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月5日閲覧。
- ^ “杭州:航空口岸72小时过境免签”. 新华网. 2015年4月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月5日閲覧。
- ^ “51个国家的外国人过境厦门 即可免签停留72小时”. 厦门网. 5 February 2016閲覧。
- ^ “武汉天河机场口岸即将实施72小时过境免签”. 中国民用航空中南地区管理局. 2015年4月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月5日閲覧。
- ^ “6月8日起天津将实施外国人72小时过境免签政策”. 北方网. 5 February 2016閲覧。
- ^ “哈尔滨太平国际机场口岸51国人员72小时过境免签”. 人民网. 5 February 2016閲覧。
- ^ “南京禄口机场将对51国外国人72小时过境免签”. 人民网江苏视窗. 5 February 2016閲覧。
- ^ “青岛国际机场口岸对51个国家的公民实施72小时过境免签政策”. 青岛网络电视台-青岛新闻. 2015年11月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月5日閲覧。
- ^ “Changsha to offer 72-hour visa-free entry”. 新华网. 5 February 2016閲覧。
- ^ a b c “中华人民共和国公安部公告”. 中華人民共和国公安部. 5 February 2016閲覧。
- ^ a b “16项出入境新政8月起在深实施”. 2016年9月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年9月2日閲覧。
- ^ [1]
- ^ “常见问题”. 海南旅游咨询网. 5 February 2016閲覧。
- ^ “入境免签:加速海南旅游国际化”. 海南省政府. 5 February 2016閲覧。
- ^ “Sino-Russian border city to offer visa-free stays”. 新華網英語版. 5 February 2016閲覧。
- ^ Ajay Kamalakaran. “Where Amur connects Russia and China”. Russia & India Report. 5 February 2016閲覧。
- ^ “Kazakhstan citizens enjoy 72-hour visa-free services at Jeminay Port”. 中国日報英語版. 5 February 2016閲覧。
- ^ “3-day visa-free stay for Kazakhstanis in Chinese Tacheng”. Kazinform. 5 February 2016閲覧。
出典
関連項目