上級相(じょうきゅうしょう、Senior Minister, SM)または国務資政(こくむしせい)とは、シンガポールの内閣を組織する官職である。首相、副首相経験者が就任している。
概要
上級相には、これまでに4人が就任しており、首相経験者のリー・クアンユー、ゴー・チョクトン、副首相経験者のS.ラジャラトナム、S.ジャヤクマールが就任した。リー・クアンユーに限り、2004年に上級相を辞任した後、内閣顧問(顧問相または内閣資政とも)に就任している。2009年3月26日、リー・シェンロン首相は副首相だったS.ジャヤクマールの上級相就任を発表し、2009年4月1日より上級相2人体制になった。2011年通常選挙においてS.ジャヤクマールは辞任。ゴー・チョクトンも2011年5月14日にリー・クアンユーとともに内閣から身を引くという以下の共同声明を発表し、辞任した[1]。
(今回の選挙で)われわれは新しい政治的状況を知るに至り、そしてそれがどのように未来に影響を与えるか考慮しました。われわれはシンガポールの発展に貢献しました。複雑で難しい状況の中、シンガポールをさらに前進させる若者たちの時代がやって来たのです。首相や彼を支える若い世代のリーダーは、新鮮でクリーンな基盤を持つべきです。若い世代は、汚職がなくしかも実力主義(知的エリート階級の)の政府を持つこと、加えて高い生活水準を享受すること以外にも、自分自身に影響を及ぼす決定により多く携わりたいと願っています。重要な分岐点となる今回の選挙の後、 私たちは、内閣を去る決意をしました。そして、完璧に若返った内閣に、未来のシンガポールを形作りつつあるこの若い世代と前進してもらうことにしました。
しかし、この若い内閣たちは古い世代のためにも存在していることを忘れてはいけません。この古い世代は、シンガポールに貢献してきたのであり、十分に省みられなければなりません。
— リー・クアンユー、ゴー・チョクトン共同辞任声明 日本語訳[2]
シンガポールの各公用語の名称は以下:
- 中国語 (マンダリン):
- 2004年8月12日から: Guo wu zi zheng (国务资政、國務資政)
- 2004年8月12日まで: Nei ge zi zheng (内阁资政、內閣資政)
- 内阁资政は内閣顧問創設とともに内閣顧問の名称となった。
- マレー語: Menteri Kanan
- タミル語: சிரேஷ்ட அமைச்சர்
上級相の一覧
関連項目
脚注