上丸子駅
上丸子駅(かみまるこえき)は、長野県小県郡丸子町(現・上田市)上丸子にあった上田丸子電鉄丸子線の駅(廃駅)である。丸子線の廃線に伴い1969年(昭和44年)4月20日に廃駅となった。 歴史
駅構造廃止時点で、単式ホーム1面1線を有する地上駅であった[6]。ホームは線路の西側(丸子町方面に向かって右手側)に存在した[6]。列車交換設備は有していなかったが、側線を1線有していた。この側線は晩年に撤去されたとのことだが[7]、1969年(昭和44年)3月時点では撤去されていなかった[6]。 無人駅となっていた[8]が、有人駅時代の駅舎が残っていた。駅舎はホーム中央部分に接していた[6]。 駅周辺上田市の旧小県郡丸子町地区で、町制施行時の領域にあった4駅のうちの1駅である。同町は1912年(大正元年)10月30日に小県郡丸子村が町制を施行し発足した町だが、最初は旧同村村域がそのまま丸子町域であり、町域の大字は腰越・上丸子・中丸子・下丸子の4つしかなかった。開業当時同町域にあったのは丸子町駅、中丸子駅、下丸子駅(後の信濃丸子駅→丸子鐘紡駅)と当駅だったが、全駅とも駅舎を持ち、駅員が切符を販売する駅であった。また当駅前には1917年(大正6年)にオープンした[7]、モダンなとんがり帽子型のツインタワーを持った[6]「丸子劇場」という劇場があった[6][7]。戦前は旅回りの一座が演じる演芸場であったが、戦後は「丸子映画劇場」として営業した。当駅は同劇場の最寄り駅として、人気映画が公開される際には混雑していたと言われる。同劇場は当駅の廃止後に廃場し解体され、ボウリング場となった後、宗教団体の施設となった。現在はその施設が、駅があった位置を探す際の手がかりとなっている。 駅跡2007年(平成19年)8月時点では、遺構は無くなっていた[8]。2010年(平成22年)10月時点では、空地になっていた[7]。 また、1996年(平成8年)時点では、丸子町駅附近から電鉄大屋駅附近までの線路跡は丸子町道(後に上田市道)となっていた[9]。舗装道路となって整備されているため、2007年(平成19年)8月時点では遺構は無かった[8]。2010年(平成22年)10月時点でも道路は健在であった[7][10]。 その他西丸子線連絡線計画上田丸子電鉄としての車輛運用の合理化を計るため[5]、当駅と西丸子線寿町駅とを連絡する0.8kmの路線を作って別所線と丸子線を結ぶ計画を立て、1951年(昭和26年)7月31日に運輸省(現・国土交通省)から路線敷設認可が交付された[5][11]。しかし用地買収が困難になり計画変更、八日堂駅 - 別所線上田駅間を連絡する(八田線[5]/八日堂線[7])案を進めることとなった[5]。当駅 - 寿町駅間の免許は1956年(昭和31年)8月17日に失効、未成線となった[5]。 隣の駅脚注
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