三条 万里子 (さんじょう まりこ、Mariko Sanjo、1933年 6月12日 - )は、東京都 出身ニューヨーク 在住の振付師、演出家、モダンダンサー。
概略
3歳で大野弘史に入門、1952年に独立。
1962年、アルビン・エイリー (英語版 ) に招待されて渡米。1964年までエイリー及びドナルド・マッケイル (英語版 ) 両舞踊団のソリストとしての公演活動。その間、マーサ・グラハム 、ホセ・リモン 、ルイ・ホースト (英語版 ) (振付)に師事。1966年フルブライト奨学金を得て再渡米[ 1] 。
以来、活動と生活の本拠をニューヨークにおき、日本での公演活動と指導も多数行う。独自の指導法で多くの人々と交流し、その活動は2004年まで続く。この間、音楽・バレエ批評家協会賞(1966年)、文部省芸術祭奨励賞(1968年)、New York State CAPS (Creative Artists Program Service)Award振付賞(1978年)を受ける。
また、1976年より1979年までアーチスト・イン・レジデンスとしてニューヨーク市立大学 の振付に籍をおく。1980年、国際タンツアカデミーの招聘により、ドイツ・ケルンにて国際振付コンクールの審査及びセミナーと公演を行った[ 1] 。
代表作として、ニューヨーク初演の「土偶ーJOMON」「鳥」及び「Voice I~VII」「舞踊論 I~IV」のシリーズなどがある。ニューヨーク、東京を主にケルン、サンフランシスコ、ソウル、テルアビブ、エルサレム、名古屋、大阪などで上演された。
2002年8月、『イカルスのように』を刊行した。
受賞歴
1966年 - 音楽・バレエ批評家協会賞[ 1] [ 2] (The Japan Ballet and Music Critics Association, at the Foreign Correspondents Club in Tokyo)
1968年 - 第22回文部省芸術祭奨励賞[ 1] 、音楽新聞新人賞[ 1] 、第10回舞踊ペンクラブ個人演技賞[ 1]
1978年 - New York State CAPS Award振付賞[ 1]
代表作品
「土偶—JOMON」1967年
「鳥」1975年
連作「舞踊論」I 〜IV、1968年
連作「Voice 」I ~VII、1976年
主な公演
1954-62年 三条万里子舞踊研究所発表公演/東京
1955-58年 青年バレエグループ所属、公演活動
1957-58年 七人の会、北斗の会(江口隆哉 門下)客演
1959年 現代舞台芸術協会所属公演(日本青年会館ホール)
1962年
第15回アメリカン・ダンスフェスティバル参加(コネチカット)
マーサ・クラーク (英語版 ) 、ジャネット・ソースとカンパニーを組み公演、ドナルド・マッケイル新作主演「伝説的な風景」(ハンター・プレイハウス/New York)
1963年
新振付家公演(ジュリアードスクール、カウフマン・コンサートホール/New York)
デューク・エリントン ショー参加「マイ・ピープル」(マコーミックシアター/Chicago)
1964年 バレエ・ド・ブルー客演「春の祭典」(産経ホール/東京)
1965年
「エレクトラ」初演、「対話」他(草月ホール/東京)
バレエ・ド・ブルー客演「デアスポラ」(産経ホール/東京)
1966年
NHKテレビ芸術劇場出演「ネペンテス」「軌」「エレクトラ」初演(自作3作品NHK TV放映)
NHKバレエの夕べ客演「パエトーン」(産経ホール/東京、NHK TV放映)
新振付家公演 (クラークセンター /New York)
1967年
ニューヨークデビュー公演「土偶-JOMON」 (カウフマン・コンサートホール/New York)
新振付家公演「プレリュード」「土偶」「軌」「対話」(クラークセンター/New York)
「シャコンヌ」「コンチェルト」初演 (虎ノ門ホール/東京)
1968年
「舞踊論I」初演 (虎ノ門ホール/東京)
Mariko Sanjo & her Company (カウフマン・コンサートホール/New York)
1969年 「舞踊論II」初演(カウフマン・コンサートホール/New York)
1972年 「光の中で踊る」(ゲーテ・インスティトュート東京)
1975年
Music from Japan (ジャパン・ソサエティ/New York)
「エクイノックス」初演(アズマ・ギャラリー/New York)
「鳥」初演(バーナード・カレッジ・プレイハウス/new York、1994年まで同作を踊る)
1976年
三条万里子ボディトレーニング レクチャー(New York、東京)
「タマゴ」初演ダニエル・ナグリン (英語版 ) とのジョイントコンサート/都市センター)
「Voice I」初演 (アメリカン・シアター・ラヴァラトリー/New York)
「サラバンド」初演「キエロスクロウ(光と影)」(ジャパン・ソサエティ/New York)
1977年
「テイク33」初演 (グレートホール・シティカレッジ /New York)
「Voice II」初演 (クラークセンター/New York)
「Voice III」初演 (シティカレッジ・グラジュエイト・センター/New York)
「Voice I, II, III」(ABCホール/東京)
「鳥」(上智大学講堂/東京)
「鳥」シェイクスピア・フェスティバル(デラコートシアター・セントラルパーク/New York)
「舞踊論III」初演(アメリカン・シアター・ラヴァラトリー/New York)
「Voice III」初演 (ジャパン・ソサエティ/New York)
1978年 「予感I」初演(グレートホール・シティカレッジ /New York)
1979年 シャコンヌ招待作品(グレートホール・シティカレッジ /New York)
1980年 「鳥」(ケルン、名古屋、サンフランシスコ)
1982年「舞踊論IV」初演(ビデオスタジオジョイント/東京)
「鳥」他(ソウル/韓国)
流体の記号(アキラ・イケダギャラリー/東京)
1983年
「一人のためのデュエット」初演(草月ホール/東京)
「一人のためのデュエット」追加公演(草月ホール/東京)
1984年 「予感II」初演 (ルナホール/大阪、芸創センター/名古屋、新宿文化センター/東京)
1985年
「Voice VI」初演 (アジア・ソサエティ/New York)
「ハニワI」初演
「リフレクション」初演、「一人のためのデュエット」「鳥」再演
「Voice V」初演 (タワーホール)
「Voice V」再演 (ルナホール/大阪、芸創センター/名古屋、草月ホール/東京)
1986年
「ハニワII」初演、「Voice VII」(新宿文化センター小ホール/東京)
「応答する鏡」レクチャー・デモンストレーション(アメリカ文化センター/東京)
1987年
「アリア」「カノン」「ララバイ」初演 (青山円形劇場/東京)
「能舞台との交響: 三条万里子幽玄空間に舞う」 (熱田神宮能楽殿/名古屋)
1988年
「ヴィジョンズ」初演、「カノン」「ララバイ」再演「Voice V」(青山円形劇場/東京)
「朝の曲」初演 「カノン」「鳥」再演(テルアビブ/イスラエル)
「翔 (ショウ)」初演 「Voice 」
三条万里子・藤田六郎兵衛ジョイントリサイタル — 伝統と現代の交響
1989年
「予感II」「風に」初演(エルサレム・テルアビブ/イスラエル)
第1回アルーバ・ダンスフェスティバル(アルーバ、ダッチカリビアン)
1992年
「翔(kakeri)」初演、「鳥」再演(天理ギャラリー/New York)
「Evil The Cosmic Shadow」”Voice in the Shadow” (セント・ピーターズチャーチ/New York)
1994年 「Voice V」「鳥」再演(草月ホール/東京)
1996年 「パッセージ(径)」初演(新宿文化センター、名古屋愛知芸術劇場リハーサル室)
2004年 「ボレロ」「カルミナブラーナ」初演(名古屋チクサ座)
出典
参考文献