七時雨山
七時雨山(ななしぐれやま)は、岩手県の北西部に位置する山。標高1,063 m[2]。八幡平市にあり、新日本百名山や東北百名山に選ばれている。 概要日に天候が七回も変わることが山名の由来といわれる[2]。 七時雨山峰は約110万 - 90万年前に活動した七時雨火山を構成する溶岩ドームである。七時雨山火山の中心部には 七時雨火山は活動をすでに終えているいわゆる死火山であるが、1823年(文政6年)、1933年(昭和8年)、1935年(昭和10年)に鳴動の記録がある[3]。 山麓は古くから、南部馬の産地となっており[4]、現在でも酪農が盛んである。また、水沢競馬場では七時雨賞が設けられている。 中世の交通七時雨山峰の南面の山腹を流霞道[4]といわれる陸奥北部と出羽北部を結んだ横断路が通っていたことが三代実録に記述されており、ナガレカスミ道、ナガレシグレ道、リュウガドウなどの様々な読み方をされていた。 江戸時代には、西麓を盛岡から平舘、寺田、荒屋、田山、米代川水系沿いに花輪まで続く街道の鹿角街道が通っていた。南西側の中腹には難所である車之走峠があったが、江戸期には尾去沢鉱山の輸送路として御銅山道と呼ばれ、盛岡を結ぶ最短ルートとして利用され、南麓の寺田は宿場として栄えた。 1790年(寛政2年)、10月1日高山彦九郎は荒屋村から峠を越え、寺田新田に宿泊した(『北行日記』)。「新町宿を出て七八町にして土橋を渡りて登る。七時雨といふ。大道1里半登りて1里半下る。頂上に鳥居あり。旅人の道を違えざる為とぞ。下りて新田。家六軒あり。頂より暮れて新田作右衛門なるものに宿りを乞ふて宿す。新町より大道三里東南に来る。七時雨を越すときに風烈しく稀にある所の梢を見るに落葉してぞありける。日に七度時雨るるとて七時雨と名付けたりなん聞く」と記録している[5]。 登山七時雨山は2つのピークがある。右上の写真では、右側が南峰(1,063 m)で、左側が北峰(1,060 m)である。一等三角点があるのが北峰で、山頂からは田代平高原や岩手山などを見渡すことができる。南峰には岩手山と同じ石の獅子頭の権現様がまつられており、姫神山や八幡平の山々も遠望できる。 登山口は3か所あり、いずれも日帰り登山が可能で、田代平放牧場の田代平登山口は駐車場、トイレが整備されており、西の高清水登山口には鹿角街道七時雨一里塚があり、南の西根寺田登山口はかつての鹿角街道である。 北側にある ギャラリー
脚注
参考文献
関連項目外部リンク
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