ヴィルヘルム・トマシェク(Wilhelm Tomaschek, or Vilém Tomášek, 1841年5月26日、オロモウツ – 1901年9月9日、ウィーン )は、チェコ又はオーストリアの地理学者・東洋学者。歴史地理学及び歴史民族誌学分野における研究で知られる。[1]
経歴
1841年、モラヴィアのオロモウツ生まれ。1860年から1864年までウィーン大学で学ぶ。その後はザンクト・ペルテンやウィーンでギムナジウムの教師として働いた[2]。『中央アジア研究』(Centralasiatische Studien)の第1巻が認められて1877年にグラーツ大学の地理学教授(ただし、准教授に相当する地位)に任命される。1881年には正式な教授となるとともに、ウィーン大学における歴史地理学のポストも得た。のちの1899年、ウィーン科学アカデミーの正会員になった。[1][3]
没後の1933年にはトマシェクを讃えて、ウィーン市内フロリズドルフ区の通りの一つに Tomaschekstraße の名前がつけられた。[4]
著作
- Centralasiatische Studien. I. Sogdiana, 1877 – 中央アジア研究1、ソグディアナ。
- Centralasiatische Studien. II. Die Pamir-Dialekte, 1880 – 中央アジア研究2、パミール方言(印欧語族イラン語派パミール諸語)。
- Zur historischen Topographie von Persien. I. Die Straßenzüge der tabula Peutingeriana, 1883 – ペルシアの歴史地理学1、ポイティンガー図に表される諸道。
- Zur historischen Topographie von Persien. II. Die Wege durch die Persische Wüste, 1885 – ペルシアの歴史地理学2、ペルシア砂漠の通過路。
- Zur historischen Topographie von Kleinasien im Mittelalter, 1891 – 中世小アジアの歴史地理学。
- Die alten Thraker. Eine ethnologische Untersuchung, (3 volumes), 1893–1894 – 古代のトラキア人。民族誌研究。[5]
出典