ヴァリエテ
『ヴァリエテ』(独: Varieté)は、1925年公開のドイツのサイレント映画。フェリックス・ホレンダーの小説『Der Eid des Stephan Huller』をE・A・デュポン監督で映画化。 日本でも公開され、ヨーロッパ映画としては稀に見る興行成績を収め[4]、第4回(1927年)キネマ旬報ベストテンでは第2位に選出された[2]。映画理論家の帰山教正はとくに性的表現を高く評価したうえで、若い女性にリピーターが多く、「此の映画を見て姦通をした婦人がある」と伝えている[5]。なお、公開時の邦題は『曲藝團(ヷリエテ)』だった[1][3][6]。 タイトルの「ヴァリエテ」とは曲芸団のこと。空中ブランコのシーンは、ベルリンに実在したヴィンターガルテン劇場の設定。ブランコにカメラを乗せ、迫力のある画を撮っている[7]。 監督のデュポンは1931年にトーキー版を『泣き笑ひの人生』という題名でリメイクしている。 あらすじハンブルクで怪しげな見世物小屋を経営しているボスのところに、水夫がベルタ・マリーという娘を連れてくる。 マリーに恋したボスは妻子を捨てて逐電。ベルリンの曲芸団に入り、空中ブランコで生計を立てる。 ある日、空中ブランコの第一人者アルチネーリが二人に目をつけ、トリオを組まないかと申し出る。ボスとマリーは承諾。ヴィンターガルテン劇場での三人の興行は大ヒットする。 マリーは初老のボスより若いアルチネーリを好きになる。二人はボスの目を盗んで密会を繰り返す。 友人たちの落書きで事実を知ったボスはショックを受ける。しかし、空中ブランコのショーは続けなければならない。ボスは動揺する気持ちを抑え、アルチネーリを受け止める。 しかし、その我慢も限界に達し、とうとうボスはアルチネーリを殺害してしまう。 刑務所に服役したボスのところに手紙が届く。それはマリーからではなく、捨てた妻子からの手紙だった。 キャスト
脚注
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