ロリポップ (ロナルド・アンド・ルビーの曲)
「ロリポップ」 (Lollipop) は、ジュリアス・ディクソン[1][注釈 1] とビバリー・ロスが1958年にデュオ歌手ロナルド・アンド・ルビーのために書いたアメリカのポップス。 原曲ロナルド・アンド・ルビーはロナルド・ガンプス(Ronald Gumps)と作曲家のビバリー・ロスのレコーディングデュオである。この録音はもともとデモ盤(試作盤)であったが、RCAレコードがこれを獲得、マスター盤を所有しておりこのデモを作成したディクソンもRCAレコードからのリリースに同意した。ロナルド・アンド・ルビーのヴァージョンはヒットチャートの20位にまで上昇したが、異人種同士のデュオだと知れると(作曲家のディクソンとロスのように)、それ迄に契約されていたテレビ出演もキャンセルされ、本作への世間の関心も薄れていった。 カヴァーバージョン女性ボーカルカルテットのザ・コーデッツが本作をカヴァー。このヴァージョンはビルボードのポップスおよびR&Bのチャートで各々2位と3位を獲得した。本作は世界的にもヒットし、英国ではザ・コーデッツのヴァージョンが6位、更にザ・マッドラークスがカヴァーしたものが2位になった。2000年に入ってからはウェストライフがカヴァーしている。 アルゼンチンバンドのヴューダ・エ・イハス・デ・ロケ・エンロルは、1980年代半ばに最も有名な2つの「ロリポップ」-ディクソンとロスのバージョンと「マイボーイ・ロリポップ」を改変したものでヒットを出した。原曲のロナルド・アンド・ルビーのヴァージョンも引用している。 またスティーヴン・セガールが自身のアルバム『ソングス・フロム・ザ・クリスタル・ケイヴ』で、更に子供たちのエンターティナー、シャロン・ルイス&ブラムも1995年のアルバム『レッツ・ダンス!』でそれぞれカヴァーしている。 この他にスクィークE. クリーンとデザート・イーグルスが映画『ローラーガールズ・ダイアリー』用に本作をカヴァー、リミックスしている。 ケニー・ロギンスも2009年の自身のアルバム『オール・ジョイン・イン』でカヴァーしている。 ポップカルチャー本作は『クレージー・ママ』(Crazy Mama: 1976年)、『グローイング・アップ』( Eskimo Limon: 1978年)、『グローイング・アップ3/恋のチューインガム』(Shifshuf Naim: 1981年)、『スタンド・バイ・ミー』(Stand by Me: 1986年)、『チキン・リトル』(Chicken Little: 2005年)、『ローラーガールズ・ダイアリー』(Whip it: 2009年)といった映画の中で用いられた。またアメリカのTVドラマ『チアーズ』(Cheers)や『スクラブス(Scrubs)〜恋のお騒がせ病棟』のほか『CSI:科学捜査班』(CSI)でも使われた。 テレビのシチュエーションコメディ『チアーズ』では、登場人物のノームとクリフがヘリウムを吸って声のトーンを高くしてから本作を唄った。 『ザ・シンプソンズ(The Simpsons)』のエピソード「ザ・シンプソンズ番外編特集(The Simpsons Spin-Off Showcase)」では、「シンプソンファミリー・スマイルタイム・バラエティアワー」(Simpson Family Smile-Time Variety Hour)という短編のなかでジャスパーが本作を唄おうとするが、“ポン”という音を出そうとして歯が抜けてしまう。 1977年、『ハッピーデイズ』(Happy days)のエピソード「タイム・カプセル」では、仲間達が偶然地下室に閉じ込められ、ポッティーが本作を唄ってみんなを元気付けようとする。 2005年、『スタッブス・ザ・ゾンビ』(Stubbs the Zombie)というテレビゲームでは、ベン・クウェラーの唄うヴァージョンが用いられている。これはさらに人気ゲーム『デストロイオールヒューマンズ』(Destroy All Humans)でもジャンキーXLによってリミックスされた。 2007年、ハリー・ポッターのパロディ『ポッター・パペット・パルズ』(Potter Puppet Pals)のエピソード「ザ・ミステリアス・ティッキング・ノイズ」(The Mysterious Ticking Noise)で、ヴォルデモードが最後に本作を“ヴォルデモード、ヴォルデモード、オゥーヴォルディ ヴォルディ ヴォルディ ヴォルデモード! ”と唄っている。 同じく2007年にはレディー・ガガが本作を未公開のレアソング「キャンディ・ライフ」(Kandy Life)に取り入れていたが、2009年に流出した。 アメリカCBSの『コールドケース迷宮事件簿』(Cold Case)のエピソードは本作で始まった。オフブロードウェー演劇の『ザ・マーベラスワンダレッツ』(The Marvelous Wonderettes)でも用いられた。 また本作は1989年より放映されルーン・ラーソンが司会を務めたノルウェー放送協会の番組『ロリポップ』(Lollipop)のテーマソングにもなった[2]。 2009年、デルコンピューターのCMで工場の労働者が本作を唄っている。 2009年の映画『プラネット51』(Planet 51)でも本作をソフィ・グリーンが唄っている。 2012年発売のPS3/Xbox 360用ゲーム『ロリポップチェーンソー』にて、コーデッツ版がサウンドトラックとして使用された。 日本でのカヴァー1958年7月に伊東ゆかりが『ラリパップ(誰かと誰かが)』のタイトルで、日本語の歌詞によりカヴァーしている。
1990年代にファンヒーターのCMに使われたこともある。 2019年2月にまちだガールズクワイアが、アルバム「MGC CLASSICS Vol.2」でカバー。 著作権の現況JASRACには0L1-1606-9 LOLLIPOPとして登録。外国作品/出典:PJ(サブ出版者作品届) 。 出版者はEDWARD B MARKS MUSIC COMPANY。日本でのサブ出版[注釈 2]は、2019年現在ソニー・ミュージックパブリッシング A事業部とヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスである[4]。 注釈
出典
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