ラ・エスペーロ (La Espero 「希望」)はエスペラントの詩であり、曲がついて歌の一つでもある。
作詞はエスペラントの創案者であるルドヴィコ・ザメンホフ(1859-1917)である。曲はフェリシャン・メニュ・ド・メニ(メニル)が作曲した行進曲が広く認知されている。
1905年の第1回世界エスペラント大会において、ド・メニが作曲した行進曲と、クラエス・アデルスキエルトが作曲したアリアが候補に挙がったが、このときは決着が着かず次回の大会へ持ち越しとなった。その後、議論が行われることなく自然と行進曲の方が定着した。ラ・エスペーロは現在も正式には認められていないが、エスペラントの聖歌として集会や大会などで歌われ、「エスペラント界の国歌」と呼ばれることもある。
歌詞原文と対する日本語訳
エスペラント語版 |
日本語訳
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En la mondon venis nova sento,
tra la mondo iras forta voko;
per flugiloj de facila vento
nun de loko flugu ĝi al loko.
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世界に新しい感覚が満ちてきた、
力強い叫びが世界を駆け抜ける;
軽やかな風の翼に乗って
今こそ方々に飛び行け。
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Ne al glavo sangon soifanta
ĝi la homan tiras familion:
al la mond' eterne militanta
ĝi promesas sanktan harmonion.
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血に飢えた剣には
人間の家族を導きはしない:
永遠なる不和の世界に
神聖な調和が約束される。
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Sub la sankta signo de l' espero
kolektiĝas pacaj batalantoj,
kaj rapide kreskas la afero
per laboro de la esperantoj.
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神聖な希望の印の元に
平和の戦士が寄り集い、
事業が速やかに発展していく
希望する人達の働きによって。
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Forte staras muroj de miljaroj
inter la popoloj dividitaj;
sed dissaltos la obstinaj baroj,
per la sankta amo disbatitaj.
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数千年もの壁が厳然と立ちはだかる
分断された人々の間に;
しかし壁は破られるだろう
神聖な愛に打ち砕かれて。
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Sur neŭtrala lingva fundamento,
komprenante unu la alian,
la popoloj faros en konsento
unu grandan rondon familian.
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中立な言語の基礎の上で、
相互に理解し合い、
人々は合意のもとで
大きな家族を作るだろう。
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Nia diligenta kolegaro
en laboro paca ne laciĝos,
ĝis la bela sonĝo de l' homaro
por eterna ben' efektiviĝos.
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我々の誠実な仲間たちは
平和の仕事を投げ出すことは無い、
人間の美しい夢が
永遠の輝かしい現実となるまで。
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外部リンク