ラロンデ・ゴードン
ラロンデ・ゴードン(Lalonde Keida Gordon、1988年11月25日 ‐ )は、トリニダード・トバゴのトバゴ島出身の陸上競技選手。専門は400mが中心の短距離走。400mで44秒52の自己ベストを持つ。2012年ロンドンオリンピック男子400mと4×400mリレーの銅メダリスト、2017年ロンドン世界選手権男子4×400mリレーの金メダリストである。 経歴トリニダード・トバゴに生まれ、7歳の時に家族と共にアメリカへ移住。2009年にモホーク・バレー・コミュニティ・カレッジ (en) で本格的に陸上競技のトレーニングを始めた[1]。 2012年3月のイスタンブール世界室内選手権で世界大会初出場を果たすと、男子400mは予選でレーン侵害の失格に終わった。1走を務めた男子4×400mリレーは決勝で3分06秒85の室内トリニダード・トバゴ新記録(当時)を樹立して3位に入り[注 1]、4×400mリレーでは1993年トロント大会(銀メダル)以来、19年ぶり史上2度目となるトリニダード・トバゴのメダル獲得に貢献した[注 2]。8月にはロンドンオリンピックでオリンピック初出場を果たすと、男子400mの決勝でトリニダード・トバゴ歴代2位(当時)の記録となる44秒52をマーク。キラニ・ジェームス(43秒94)、ルグエリン・サントス(44秒46)に次ぐ3位に入り、400mでは1964年東京大会のウェンデル・モトリー(銀メダル)以来、48年ぶり史上2人目のトリニダード・トバゴ人メダリストとなった[2]。1走を務めた男子4×400mリレーは決勝で2分59秒40のトリニダード・トバゴ新記録(当時)を樹立して3位に入り[注 3]、4×400mリレーでも1964年東京大会(銅メダル)以来、48年ぶり史上2度目となるトリニダード・トバゴのメダル獲得に貢献した[3]。 2013年8月のモスクワ世界選手権で世界選手権初出場を果たすと、約2ヶ月前に20秒26の自己ベストをマークしていた男子200mは準決勝で敗退した。2走を務めた男子4×400mリレーは6位に入り、2005年ヘルシンキ大会(決勝失格)を塗り替える4×400mリレーのトリニダード・トバゴ最高成績(当時)を記録した。 2015年7月15日のリエージュ国際男子300mで32秒21をマークし、1992年にイアン・モリスがマークした32秒27のトリニダード・トバゴ記録を0秒06更新した[4]。8月の北京世界選手権で2大会連続となる世界選手権出場を果たすと、男子400mは準決勝で44秒70をマークしたものの組4着(全体9位)に終わり、タイムで拾われた全体8位の選手とは0秒06差で決勝進出を逃した[5]。しかし、男子4×400mリレーは予選でアンカー、決勝で2走を務めると[注 4]、決勝は2分58秒20のトリニダード・トバゴ新記録(当時)を樹立して2位に入り、4×400mリレーではトリニダード・トバゴ初のメダルとなる銀メダル獲得に貢献した[6]。 2016年3月のポートランド世界室内選手権に出場すると、男子400mは前回大会に続いてファイナリストになるも47秒62の6位に終わった[7]。男子4×400mリレーは決勝のみ出場して2走を務めると[注 5]、3分05秒51の室内トリニダード・トバゴ新記録を樹立しての銅メダル獲得に貢献した[8]。8月のリオデジャネイロオリンピックには前回大会の銅メダリストとして男子400mと4×400mリレーに臨むも、400mは準決勝で敗退して決勝に進めなかった。4×400mリレーでは予選で2走を務め[注 6]、2分58秒84をマークして組3着に入り予選を突破したかと思われたが、1走と2走のバトンパスの際にレーン侵害があったとして失格に終わった[9]。 2017年2月4日のアーモリートラック招待男子300mで32秒37の室内中央アメリカ・カリブ海新記録(当時)を樹立し、自身の持つ記録を2年ぶりに0秒10更新した[10]。7月19日のリエージュ国際男子300mで31秒92をマークし、自身の持つ記録を2年ぶりに0秒29更新した[11]。8月のロンドン世界選手権は、男子400mは前回大会に続いて準決勝で敗退した。しかし、男子4×400mリレーでは予選と決勝でアンカーを務めると[注 7]、大会7連覇のかかったアメリカとほとんど差がない2位でバトン受け取り、2位を保ったままホームストレートへ。最後はアメリカのアンカーのフレッド・カーリーをかわし、2分58秒12のトリニダード・トバゴ新記録を樹立して1位でフィニッシュ。4×400mリレーではオリンピックも含めトリニダード・トバゴ初の金メダル獲得に貢献した[12]。 人物・エピソードラロンデという名前は、カナダのプロボクサー、元WBC世界ライトヘビー級王者のドニー・ラロンドからとられている[1]。 自己ベスト記録欄の( )内の数字は風速(m/s)で、+は追い風を意味する。
主要大会成績備考欄の記録は当時のもの
脚注注釈
出典
外部リンク
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