ラッセル・シュウェイカート

Russell Louis "Rusty" Schweickart

ラッセル・L・シュウェイカート(Russell Louis "Rusty" Schweickart または Schweikart、1935年10月25日 - )はアメリカ合衆国宇宙飛行士である。着陸船の初の有人試験を行った、アポロ9号の月着陸船操縦士として241時間の宇宙飛行を行った。

ニュージャージー州のネプチューンに生まれた。マサチューセッツ工科大学で航空工学を学んだ。1963年10月に宇宙飛行士に選ばれ、1969年3月、アポロ9号の月着陸船操縦士としてはジェームズ・マクディビットデイヴィッド・スコットとともに宇宙飛行を行った。月飛行に用いられる生命維持装置の試験も任務で、当初月着陸船から司令船に船外移動実験が予定されていた。シュウェイカートは軌道に乗った最初の日から宇宙酔いに悩まされ、船外移動実験は中止されたが、回復後月着陸船のハッチで宇宙服を着て船外活動した。この飛行では、宇宙からの実況中継テレビ放送され、エミー賞を受賞した。

「人間という種とこの地球の関係をもっと深く考えなければならないと思った。私の目の下では、ちょうど、第三次中東戦争がおこなわれていた。人間同士が殺し合うより前にもっとしなければならないことがある。人間と人間の関係も大切だが、人間という種と他の種との関係、人間という種と地球との関係をもっと考えろということだ。」[1]

シュウェイカートは、宇宙遊泳の際、地球を見つめてこのような感懐を抱いたという。

飛行後、宇宙酔いの研究のためにアポロ計画のメンバーから外れたが、1973年5月から6月にかけて行われたスカイラブ2号の予備飛行士を務めている。NASA勲功章、NASA特別勲功章(1973年)を受勲した。

小惑星の衝突から地球を守るためのグループ、B612財団の設立者の1人である。

脚注

  1. ^ 『最新版 倫理資料集』清水書院編集部編 清水書院 140ページ