ヨーロッパヤマカガシ (Natrix natrix )は、爬虫綱 有鱗目 ナミヘビ科 ユウダ属 に分類されるヘビ。ユウダ属の模式種 [ 2] 。
分布
アフリカ大陸 北部、ユーラシア大陸 西部
形態
全長120センチメートル[ 4] 。最大全長200センチメートル[ 4] 。体色は個体による変異が大きく、褐色、緑褐色、暗緑色、灰色、黒等の個体がいる。体側面には黒い横縞が入る。
後頭部から頸部側面に、黒く縁どられた黄色(白や橙色の個体もいる)斑紋が入る[ 4] 。
分類
以下の分類・分布はUetz et al .(2017)に従う[ 2]
Natrix natrix natrix (Linnaeus, 1758)
Natrix natrix algirus (fide Sochurek, 1979 )
アルジェリア、チュニジア、モロッコ
Natrix natrix astreptophora (Seoane, 1885 )
Natrix natrix calabra Vanni & Lanza, 1983
イタリア(カラバリア)
Natrix natrix cetti Gene, 1838
イタリア[ 1]
Natrix natrix corsa (Hecht, 1930 )
コルシカ島
Natrix natrix cypriaca (Hecht, 1930)
キプロス
Natrix natrix fusca Cattaneo, 1990
Natrix natrix gotlandica Nilson & Andrén, 1981
Natrix natrix helvetica (Lacépède, 1789 )
Natrix natrix lanzai Kramer, 1971
Natrix natrix persa (Pallas, 1814 )
Natrix natrix schweizeri L. Müller, 1932
ギリシャ[ 1]
Natrix natrix scutata (Pallas, 1771 )
Natrix natrix sicula (Cuvier, 1829 )
Natrix natrix syriaca (Hecht, 1930)
生態
河川 、湖 、池 沼 などの水辺や湿地 などの湿った環境に生息する。昼行性 。泳ぎは上手く[ 3] 、頭部を水面に出して泳ぐ。危険を感じると、擬死 行動を行う[ 3] [ 4] 。
名前に「ヤマカガシ」とあるが、日本のヤマカガシ と異なり毒は持たない。
主にカエルを食べるが、他の両生類、鳥類 、小型哺乳類 なども食べる[ 4] 。
繁殖様式は卵生。1回に8 - 40個の卵を産む[ 3] 。繁殖に適した場所に複数のメスが卵を産むこともある。
人間との関係
ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。流通量は少ない。
N. n. cetti 、N. n. schweizeri
CRITICALLY ENDANGERED (IUCN Red List Ver. 2.3 (1994) )
画像
出典
クリス・マティソン 『ヘビ大図鑑』千石正一監訳、緑書房、2000年、68-69、167頁。
関連項目