メチルホスホニルジフルオリド
メチルホスホニルジフルオリド(DF、別名methyl difluorophosphite、methylphosphonic difluoride、difluoromethylphosphine oxide、化学式:CH3POF2)は化学兵器の前駆体として用いられる化合物である。化学兵器禁止条約によりスケジュール1物質に指定されている。バイナリー兵器においてサリンとソマンの合成に用いられており、例としてM687砲弾ではイソプロピルアルコールとイソプロピルアミンの混合物と共に使用され、サリンを生成する。 製法メチルホスホニックジクロライドとフッ化水素(HF)またはフッ化ナトリウム(NaF)を反応させることにより合成される。 安全性反応性が高く、腐食性もある。皮膚を通して吸収され、やけどや軽度の神経症状を引き起こす。水と反応しフッ化水素蒸気およびメチルホスホン酸を生成する。ガラスを腐食することも可能。通常の大気圧での沸点はわずか55.4℃であり、室温での蒸気圧はかなり高くなる。 脚注 |