ムナグロ
ムナグロ(胸黒、英名Pacific Golden Plover、学名:Pluvialis fulva)は、チドリ目チドリ科に分類される鳥類の一種である。 分布シベリアとアラスカ西部のツンドラで繁殖し、冬季は東南アジアやオーストラリア、インド、アフリカ東部などへの渡りをおこない越冬する[3]。 日本へは旅鳥として春と秋の渡りの時期に全国に飛来する。本州の中部以南の地域では、越冬する個体もある。南西諸島や小笠原諸島では、普通に越冬している。 形態全長は約24 cm[3]、翼開長は約60 cm[4]。雌雄同色[4]。成鳥夏羽は、顔から腹までの下部分が黒く、その上部に白い縁取りがある。背面は黄褐色と黒褐色の斑模様になっている。成鳥冬羽は、体下面が淡黄褐色で腹部が褐色がかった白色である。嘴は黒色。足は灰色みをおびた黒色である。 幼鳥は成鳥の冬羽と似ているが、全体に黄褐色みが強く翼の下面が白っぽい。 生態繁殖期は極地のツンドラに生息し、6-8月に繁殖する。つがいで生活し、縄張りを持つ。巣は地上に作り、産卵数は普通4卵である。 食性は主に動物食で、昆虫類や甲殻類などを捕食する。草原や田圃で植物の種子をついばむこともある。 渡りの時期や越冬時には、水田や草原、干潟や河原、河口などに生息する[3]。体型の似ているダイゼンと比べると、やや乾いた環境を好む傾向がある。特に、越冬地では干潟や河原よりも、畑や公園の芝生などの方でよく観察されている。 飛翔しながら「ピョピョー」「キビョー」などの声で鳴く。 種の保全状況評価国際自然保護連合(IUCN)により、軽度懸念(LC)の指定を受けている[1]。 日本の以下の都道府県で、レッドリストの指定を受けている[5]。
脚注
参考文献
関連項目 |