マダラタルミ属
マダラタルミ属 (Macolor) は、フエダイ科の下位分類群の1つ[1]。インド洋と西太平洋から2種が知られる。 分類1860年、オランダの医師、爬虫類学者、魚類学者であるピーター・ブリーカーによって属として記載された[2]。ブリーカーは、タイプ種の Diacope macolor という名を Macolor typus に変更した。この名前は、ラテン語で「斑点」を意味するmaculaに由来し、マダラタルミの稚魚にある白い斑点に由来すると考えられる[3]。 下位分類2種が分類されている[4]。
分布と生態東アフリカから東はサモア、北は琉球列島、南はオーストラリアまでのインド洋と西太平洋に分布し、サンゴ礁に生息する。生息水深は5 - 40 mだが、水深90 mからも記録されている。単独か群れで観察され、稚魚はウミユリの近くで頻繁に観察される。肉食性で、魚や甲殻類を捕食する[5]。 形態フエダイ科では中型で、体高は比較的高く、体は長方形。口は非常に大きく、突き出すこともできる。顎には外側に円錐状の歯帯があり、前方には犬歯のように尖った歯があり、その内側には上顎では横に、下顎では前方に剛毛状の歯帯がある。鋤骨歯は粗い山形に配置され、中央後方で延長はしない。前鰓蓋の下端に深い切れ込みがある。背鰭は連続した1基で、棘条部と軟条部の間に切れ込みは無い。背鰭は10棘と13 - 14軟条から成る。臀鰭は3棘と10 - 11軟条から成る。背鰭と臀鰭の両方に鱗がある。胸鰭は比較的長く、成魚では頭長とほぼ同じである。尾鰭は二叉する。成魚は主に黒っぽく、腹部は淡い。頭に波状の黒い線が入る場合がある。幼魚は黒地に背中と側面に白い斑点があり、腹面は白く、目には黒い線がある[5]。 人との関わり数は少ないが、魚市場に頻繁に入荷し、主に生で販売される[5]。 脚注
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