『マジシャン』は、高階良子による日本の少女漫画。『ボニータ』(秋田書店)にて1981年から1995年にかけて連載された。
のちに2001年から2008年にかけて、同誌の後継誌にあたる『ミステリーボニータ』(同)にて、著者の別作品『アドニスの憂鬱な日々』と作品世界を共有させた、番外編・続編にあたる『新マジシャン』が連載された。
ストーリー
小さなマジック用品店を営む由貴と、その保護者の青年昌吾。日本でひっそりと暮らしていた昌吾は、かつてラスベガスで活躍した花形マジシャンだった。2人の周りで起こる数々の不思議な事件のトリックを、昌吾は得意のマジックで鮮やかに解いていく。
登場人物
- 葵昌吾(あおい しょうご)
- かつてラスベガスで活躍していた若き天才マジシャン。
- 由貴の両親の弟子だったが、自分が彼等の死の原因を作ってしまったことから引退し、日本で由貴の保護者となった。
- 榊原由貴(さかきばら ゆき)
- 小さなマジック用品店を営む娘。マジシャンだった両親は、脱出トリックに失敗して舞台上で亡くなった。
- 井沢乃梨子(いさわ のりこ)
- 井沢財閥の娘。由貴や昌吾と懇意にしており、必要に際してさまざまな援助も行う。
- 井沢のゴッドマザー
- 本名不詳。井沢財閥を実質支配する影の実力者。孫娘の乃梨子には甘い。
- 堤日出夫(つつみ ひでお)
- 昌吾の押しかけ弟子。後に零細な探偵社に就職する。ペットはカラスのクロベエ。
- 杉田(すぎた)
- 殺人課の警部。昌吾を信頼し、時折、事件のトリックなどのアドバイスを求めに来たりする。
- ルイス・ゴッド
- ロサンゼルスを拠点とするマジシャン。
- ジョージ・新藤
- 天才的な催眠術師。マジックを使ってペテンを働き、そのためマジック界を追われた。
- オリビア
- ラスベガス時代に昌吾のパートナーだった女性。
書誌情報
ボニータコミック版
- 全19巻(1982年 - 1989年)
秋田文庫版
- 全13巻(1999年 - 2001年)