ペンッティ・キルスティラ(Pentti Kirstilä、1948年 - )は、フィンランドの推理作家、英米文学の翻訳家。男性。フィンランド南西部のトゥルク生まれ。
タンペレ大学卒業後、新聞記者を経て推理作家デビュー。ラウリ・ハンヒヴァーラ(Lauri Hanhivaara)を主人公とするハンヒヴァーラ警部シリーズで人気を博しており、いくつかの作品は映画化、テレビドラマ化されている。1987年、フィンランド・ミステリ協会が年間最優秀のミステリ作品に贈る推理の糸口賞(導きの糸賞)を受賞。1993年にも同賞を受賞した。
日本では、ハンヒヴァーラ警部シリーズの『過去よさらば』が刊行されている。また、ハンヒヴァーラ警部シリーズ初期5作品はドイツ語に翻訳されている。ほかに、『ガラスの馬よさらば』のスロヴァキア語版などが出ている。
作品リスト
フィンランド語で執筆。
- ハンヒヴァーラ警部シリーズ
- Jäähyväiset rakkaimmalle (1977) (愛するものよさらば)
- Jäähyväiset ilman kyyneleitä (1978) (涙も枯れて)
- Jäähyväiset presidentille (1979) (大統領よさらば)
- Jäähyväiset lasihevoselle (1981) (ガラスの馬よさらば)
- Jumalia ei uhmata (1982) (神さまには逆らわず)
- Isku vasten kasvoja (1983) (顔面を叩け)
- Jäähyväiset unelmille (1996) (夢よさらば)
- Jäähyväiset menneisyydelle (1997) (過去よさらば、訳:篠原敏武、2000年12月、新樹社、ISBN 9784787585028)
- Hanhivaara ja sateisen saaren tappaja (2000) (ハンヒヴァーラと雨降る島の殺人者)
- Hanhivaara ja saalistajat (2001)
- Hanhivaara ja mies joka murhasi vaimonsa (2002)
- その他
- Isku suoneen (1982) (筋肉を叩け)
- Munthe (1984)
- Kirkkaankeltaiset jäähyväiset (1985) (ディープ・イエロー)
- Sinivalkoiset jäähyväiset (1986) (青と白) - 1987年、フィンランド・ミステリ協会 推理の糸口賞
- Klassinen happokylpy (1990) (旧式酸性定着浴) - アンソロジー『The Oxford book of detective stories』(2000)に英訳が収録された
- Imelda (1992) (イメルダ) - 1993年、フィンランド・ミステリ協会 推理の糸口賞
- Elektra (1993) (エレクトラ)
- Miksi natsit eivät pidä viirupöllöistä? (1994) (ナチスはなぜアメリカフクロウが嫌いか)
- Saari meren rannalla (1995) (海岸の島)
- Varo, kulta, varo. Pieniä sovinnollisia tarinoita (2003) - 13編収録の短編集
参考文献
- ペンッティ・キルスティラ『過去よさらば』(2000年12月、新樹社) 訳者あとがき(篠原敏武)(日本語に翻訳されていない作品の訳題はこれに従った)
関連項目