ベラウン石(ベラウンせき、ベラウナイト、英語:Beraunite)は、赤褐色から緑色をした鉄含有のリン酸塩鉱物。
発見は1841年、ボヘミア(現在のチェコ共和国)にあるHrbec鉱山で、近郊の都市ベラウン(現在のベロウン(チェコ語版))にちなみ命名された。ガラス光沢の単斜晶系、透明から半透明、モース硬度3〜4。
化学組成については、1967年にFe2+Fe3+5(PO4)4(OH)5・6H2Oという混合原子価化合物と定義されていたが、タイプ標本の分析による再検討から、2022年に鉄イオンが完全に酸化されたFe3+6(PO4)4O(OH)4・6H2Oと改められ[1]、従来の組成の鉱物はフェロベラウン石(Ferroberaunite)と再命名された。フェロベラウン石は、ベラウン石と違って緑色を帯びるのが特徴。
日本の兵庫県でも産出されている。
脚注
- ^ Vrtiška, Luboš, Tvrdý, Jaromír, Plášil, Jakub, Sejkora, Jiří, Škoda, Radek, Chukanov, Nikita V., Massanek, Andreas, Filip, Jan, Dolníček, Zdeněk, Veselovský, František (2022) Redefinition of beraunite, Fe3+6(PO4)4O(OH)4⋅6H2O, and discreditation of the name eleonorite: a re-investigation of type material from the Hrbek Mine (Czech Republic) European Journal of Mineralogy, 34 (2) 223-238 doi:10.5194/ejm-34-223-2022
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