ヘンリー・マーシュ(Henry Marsh、1950年3月5日 - )は、イギリスを代表する脳神経外科医。ウクライナの脳神経外科の進歩を支援したことでも知られる。
広く知られている『脳外科医マーシュの告白』(Do No Harm: Stories of Life, Death and Brain Surgery)は、2014年に出版された[1]。日本語訳は、2016年に刊行されている。「エコノミスト」誌によれば、
マーシュは、2015年まで、セント・ジョージ病院(英語版)のロンドン最大の脳手術専門ユニットであるアトキンソン・モーレイ病棟で脳神経外科の上級専門医を務めた。
彼は手術では「覚醒下手術」を得意としている。覚醒下手術は、脳の手術での合併症や後遺症を少なくするため、局所麻酔で頭蓋骨を外し、術中に患者と会話しながら言語機能や運動機能が保たれているか確認しつつ手術を進行させるやり方である。この様子を撮ったBBCドキュメンタリー「Your Life in Their Hands」は、2004年にロイヤル・テレビジョン・ソサエティ金賞を受賞した
[5]。
彼は1992年以降、旧ソ連の脳外科医、特にウクライナの脳外科医イーゴリ・クリレッツを支援しつつ、一緒に仕事をしてきた。これはBBCのStoryville Filmtが2007年に制作した「イギリスの外科医」(The English Surgeon)で紹介されている[6]。
彼は病院の建物やデザインが、患者の気持ちやスタッフの士気に及ぼす影響に関心を持っていて、TVメディアや講演でこうしたテーマについて語っている。
2017年、マーシュは、回顧録の第二弾Admissions: Life as a Brain SurgeonをWeidenfeld & Nicolson社から出版した。
マーシュは、2018年9月、BBCラジオ 4の長寿番組「砂漠の島のディスク」(Desert Island Discs)に出演し、自分のお気に入りの音楽について語った。彼のお気に入りは、B・B・キングの"Better Not Look Down"である
[7]。
^“Third Annual Leslie Oliver Oration”. Neurosurgery News. Barking, Havering and Redbridge University Hospitals NHS Trust (16 January 2010). 7 October 2011閲覧。
^William 1939Goodhart (27 October 2008). “Norman Marsh”. Founding member of the Law Commission, reformer and academic. The Guardian, London. 23 September 2018閲覧。
^“Index entry”. FreeBMD. ONS. 23 September 2018閲覧。