プロパニル
プロパニル(英: Propanil)は酸アミド系有機化合物の一種。除草剤として使用される。 用途アメリカのロームアンドハース社 (Rohm and Haas) が開発した薬剤で、日本では1961年4月18日に農薬登録を受けた。水田やジャガイモ畑、桑畑、芝畑においてメヒシバ、ノビエ、ハコベなどに対する接触型除草剤として使用される[2]。単剤の商品名は「DCPA」や「スタム」、カルバリルとの複合剤は「クサダウン」や「クサノンA」、ベンチオカルブとの複合剤は「サタニール」。 安全性半数致死量(LD50)はラットへの経口投与で840mg/kg、ラットへの経皮投与で5,000mg/kg[3]。目に対する刺激性がある。摂取するとメトヘモグロビン血症を引き起こし、チアノーゼなどの症状が生じるほか中枢神経障害により錯乱や嘔吐、眼球突出などの症状を呈する。不純物として含まれるテトラクロロアゾベンゼンにより、クロロアクネ(塩素痤瘡)を引き起こすことがある[2]。一日摂取許容量(ADI)は0.017mg/kg/day。カルバリルとの相乗効果で毒性が増し、1994年から1998年までの5年間のプロパニルによる死亡事例は単剤で2人、カルバリルとの複合剤で45人[2]。不燃性だが加熱により分解し、塩化水素や窒素酸化物を含む有毒ガスを生じる[4]。PRTR法による第一種指定化学物質に指定されており、ミジンコでの48時間半数致死濃度(LC50)は6.7mg/L。 脚注
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