ブルーム=ヴォークス男爵
ブルーム=ヴォークス男爵(英語: Baron Brougham and Vaux)は、連合王国貴族の男爵位。ホイッグ党の政治家ヘンリー・ブルームが1830年と1860年に叙されたのに始まる。1830年創設の男爵位は一代で廃絶したが、1860年創設の男爵位は特別継承者の規定により弟ウィリアム・ブルームとその男系子孫によって継承されて現存している。 歴史法廷弁護士でホイッグ党の庶民院議員だったヘンリー・ピーター・ブルーム(Henry Peter Brougham, 1778–1868)は、1830年から1834年の第2代グレイ伯爵チャールズ・グレイを首相とするホイッグ党政権において大法官として入閣。当時の大法官は貴族院議長の役割も担っていたため、この就任の際の1830年11月22日に連合王国貴族ウェストモーランド州におけるブルームのブルーム=ヴォークス男爵((Baron Brougham and Vaux, of Brougham in the County of Westmorland))に叙せられて貴族院議員に列した[1][2][3]。彼はホイッグ左派として知られ[4]、第一次選挙法改正の貴族院通過に尽力した[5]。彼には男子がなかったため、1860年3月22日には弟ウィリアム・ブルーム(William Brougham, 1795–1886)とその男系男子を特別継承者(special remainder)とする規定付きの連合王国貴族爵位ウェストモーランド州におけるブルームおよびカンバーランド州におけるハイヘッド城におけるブルーム=ヴォークス男爵(Baron Brougham and Vaux, of Brougham in the County of Westmorland and of Highhead Castle in the County of Cumberland)位を与えられた[1][2]。 その結果、1868年5月7日に初代男爵が死去した後、1830年創設のブルーム=ヴォークス男爵位は廃絶したが、1860年創設のブルーム=ヴォークス男爵位は弟のウィリアムに継承された。ウィリアムも襲爵前の1831年から1834年にかけてホイッグ党の庶民院議員を務めていた[6]。 2代男爵の死後は、その息子のヘンリー・チャールズ・ブルーム(Henry Charles Brougham, 1836–1927)が3代男爵を継承した[7][2]。 3代男爵の息子ヘンリー・ブルーム(Henry Brougham,1887-1927)は父に先だったため、3代男爵の死後はヘンリーの息子であるヴィクター・ヘンリー・ピーター・ブルーム(Victor Henry Peter Brougham, 1909–1967)が4代男爵を継承した[2]。 4代男爵の死後はその息子マイケル・ジョン・ブルーム(Michael John Brougham, 1938-)が5代男爵を継承。彼は1999年の貴族院法で世襲貴族の議席が92議席に限定された後も世襲貴族枠の貴族院議員に選び残された[2]。
歴代当主第1期ブルーム=ヴォ―クス男爵 (1830年)
第2期ブルーム=ヴォークス男爵 (1860年)
爵位の法定推定相続人はその息子ヘンリー・ジョージ・ブルーム(Henry George Brougham, 2012-) 系図ブルーム=ヴォークス男爵ブルーム家系図
脚注
参考文献
関連項目 |