ブルーノ・ガンツ(Bruno Ganz, 1941年3月22日 - 2019年2月16日[注釈 1][1][2][3])は、スイス・チューリッヒ出身の俳優。ドイツ映画界で活躍していた。
概要
父親はドイツ系スイス人、母親はイタリア人[4][5]。19歳でデビュー。1972年にはザルツブルク音楽祭にてトーマス・ベルンハルトの作品を監督している。1987年製作の主演作『ベルリン・天使の詩』の世界的ヒットにより知られるようになる。
2004年の『ヒトラー 〜最期の12日間〜』では、アドルフ・ヒトラー役の演技が高い評価を得た[注釈 2]。
プライベート
私生活では1965年に結婚[6]、1972年に息子が誕生。ヴェネツィアやベルリンで暮らしていた。
オットー・ザンダーとは青年期よりの公私ともの親友であり、舞台では数多くの共演を果たし、彼らの師匠である『ベルリン・天使の詩』で老詩人ホメロスを演じたクルト・ボイスのドキュメンタリー映画を共に監督した。
2018年夏に大腸癌と診断された[7]。2019年2月16日午前2時、チューリッヒの自宅で77歳で亡くなった[1][2][3]。
主な出演作品
公開年 |
邦題 原題 |
役名 |
備考
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1976 |
O侯爵夫人 Die Marquise von O... |
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1977 |
アメリカの友人 Der Amerikanische Freund |
ジョナサン・ジマーマン |
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1978 |
左利きの女 Die linkshändige Frau |
ブルーノ |
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昼と夜のような黒と白 Schwarz und weiß wie Tage und Nächte |
トマス・ロザムンド |
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ブラジルから来た少年 The Boys from Brazil |
ブルックナー教授 |
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ノスフェラトゥ Nosferatu: Phantom der Nacht |
ジョナサン・ハーカー |
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1983 |
白い町で Dans la ville blanche |
ポール |
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1985 |
アイスクリーム・パーラー De iJssalon |
グスタフ |
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1986 |
愛と野望のドイツ家 Väter und Söhne - Eine deutsche Tragödie |
ハインリッヒ・ベック |
テレビ・ミニシリーズ
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1987 |
ベルリン・天使の詩 Der Himmel über Berlin |
天使ダミエル |
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1988 |
The Legendary Life of Ernest Hemingway |
エズラ・パウンド |
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1989 |
バンコマット Bankomatt |
ブルーノ |
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ストラップレス Strapless |
レイモンド・フォーブス |
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1991 |
春にして君を想う Börn náttúrunnar |
Engill |
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夜ごとの夢/イタリア幻想譚 La Domenica specialmente (Especially on Sunday) |
ヴィットリオ |
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1992 |
プラハ Prague |
ジョセフ |
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1993 |
時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース! In weiter Ferne, so nah! |
ダミエル |
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1996 |
星の王子さまを探して Saint-Ex |
Antoine de Saint-Exupéry |
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1998 |
永遠と一日 Mia aioniotita kai mia mera |
アレクサンドル |
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2000 |
ベニスで恋して Pane e tulipani |
フェルナンド |
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2004 |
クライシス・オブ・アメリカ The Manchurian Candidate |
デルプ |
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ヒトラー 〜最期の12日間〜 Der Untergang |
アドルフ・ヒトラー |
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2006 |
バルトの楽園 |
クルト・ハインリッヒ |
日本映画
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2007 |
僕のピアノコンチェルト Vitus |
祖父 |
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コッポラの胡蝶の夢 Youth Without Youth |
スタンチュレスク教授 |
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2008 |
愛を読むひと The Reader |
ロール教授 |
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バーダー・マインホフ/理想の果てに Der Baader Meinhof Komplex |
ホルスト・ヘロルド |
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2011 |
アンノウン Unknown |
エルンスト・ユルゲン |
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2013 |
リスボンに誘われて Night Train to Lisbon |
ジョルジェ |
ドイツ・スイス・ポルトガル合作映画
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バトル・オブ・ライジング コールハースの戦い Michael Kohlhaas |
統治者 |
フランス・ドイツ合作映画
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悪の法則 The Counselor |
宝石商 |
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2014 |
ファイティング・ダディ 怒りの除雪車 Kraftidioten |
パパ |
ノルウェー・スウェーデン・デンマーク合作映画
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2015 |
アムネジア Amnesia |
ブルーノ |
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手紙は憶えている Remember |
ルディ・コランダー |
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ハイジ アルプスの物語 Heidi |
アルムおんじ |
スイス・ドイツ合作映画
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2017 |
サリー・ポッターのパーティー The Party |
ゴットフリート |
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2018 |
ハウス・ジャック・ビルト The House That Jack Built |
ウェルギ |
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17歳のウィーン フロイト教授人生のレッスン Der Trafikant |
ジークムント・フロイト |
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2019 |
名もなき生涯 A Hidden Life |
ルーベン判事 |
死後に公開
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脚注
注釈
- ^ 死亡日については諸説ある。BBCとニューヨーク・タイムズは「15日の夜」としている。南ドイツ新聞とターゲス・アンツァイガー(英語版)は「16日未明」としている。ドイチェ・ヴェレは「16日にかけての夜」としている。AFP通信は「15日から16日にかけての夜」としている。ブリック(英語版)は「16日午前2時頃」としている。日本語の報道でも、報道機関により15日と16日とで分かれている。スイスはイギリス(GMT)より1時間進んでおり、時差による混乱の可能性がある。
- ^ 公開前に「ドイツ人俳優がヒトラーを演じる」と言われたように、それまでは、映画においてドイツ語を話す俳優がヒトラーを演じたことはなく、あるいはドイツ映画でヒトラーが出てくる場合は、背景か非常に短いシーンのみであり、珍しいことであった。ガンツはドイツ系スイス人であるため、「ドイツ人俳優」と呼ぶのは正確ではない。
出典
外部リンク