ブルースエット
『ブルースエット』(Blues-ette)は、アメリカ合衆国のジャズ・トロンボーン奏者、カーティス・フラーが1959年に録音・発表したスタジオ・アルバム。 背景フラーのリーダー・アルバムとしては初めてベニー・ゴルソンがサイドマンに起用され[1]、ゴルソンは作曲家としても2曲を提供した。本作のためのセッションでは、いずれの曲も別テイクの録音が残されており[1]、1993年4月発売のアルバム『ブルース・エットVol.2』は、それらの別テイクを本作と同じ曲順で収録した内容となっている(ただし、「アンディサイデッド」のみマスター・テイクを編集したもの)[2]。なお、1993年8月録音のアルバム『ブルースエット・パート2』は内容が異なり、オリジナル盤の参加メンバー(ベーシストのみレイ・ドラモンドに交替)による1993年1月の新録音で、10曲中3曲が本作収録曲の再演である[3]。 評価・影響ブランドン・バークはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「個々のソロだけでなく、グループとしての結束に関しても輝きが顕出している」「本気でジャズのコレクターになるなら、このレコードは外せない」と評している[4]。 収録曲「ファイブ・スポット・アフター・ダーク」は、日本では武田薬品工業「アリナミンV」のコマーシャルソングに起用され、1989年7月5日にキングレコードから発売されたオムニバスCD『ジャズ・オン・TV-CM』(270E-6029)にも収録された[5]。また、同曲は村上春樹が2004年に出版した小説『アフターダーク』にて、登場人物のトロンボーン奏者「高橋」が「ひしひしといいんだ」と発言しており、高橋に影響を与えた曲として言及されている。その影響で、当時のTOWER RECORDS JAPANでは本アルバムの売れ行きが上がったという[6]。 収録曲特記なき楽曲はカーティス・フラー作。
参加ミュージシャン脚注
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