フウロソウ科
フウロソウ科(フウロソウか、Geraniaceae)は被子植物の科のひとつ。観賞用に栽培する、いわゆる「ゼラニウム(Geranium)」を含むが、これは現在フウロソウ属(Geranium)とは別のテンジクアオイ属(ペラルゴニウム属 Pelargonium)に分類されている。 約800種を含み、クロンキスト体系の分類では11属ほどに分ける。草本または低木で、温帯と亜熱帯を中心として、世界に広く分布する。 葉は切れ込みのある単葉または複葉で、托葉がある。花は5数性、放射相称または左右相称の両性花で、虫媒花で目立つものが多い。がく(合生)と花弁(離生)は5枚、雄蕊は多くの種で10本。雌蕊は5個(一部の種では3個)の心皮からなり、子房上位。花柱は果実にくちばし状に宿存する。果実は分果で、5(または3)裂する。 フウロソウ属が特に多く(約430種)、日本にはフウロソウ属のみ10数種が自生する。テンジクアオイ属はケープ植物区(南アフリカ)に集中して多様化している。Sarcocaulon属は多肉化している。 分類APG植物分類体系では、一部の属をLedocarpaceae、Vivianiaceae、Dirachmaceae、Biebersteiniaceaeの各科として分けている。アンデス山脈付近に分布するHypseocharis属も、かつてはカタバミ科に分類されていたが、現在はフウロソウ科に近縁とされ、APG分類体系ではフウロソウ科または独立のHypseocharitaceae科とする。 従来(クロンキスト体系)のフウロソウ科の属を以下に示す。APG分類体系では一部の属を別の科としている。
脚注
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