ファーンバラ (ハンプシャー)
航空産業の町として知られており[2]、ファーンバラ空港で航空ショーが開かれ、王立航空研究所(RAE)や航空事故調査局なども立地している。 歴史デュームズデイ・ブックの中では、クランダルの一部として言及されている[3]。その名称は、11世紀にはフェルネベルガ、13世紀にはファーンバーグやファーレンバーグ、16世紀にはファーンボロー、フレンバラ、ファーンバラなど少しずつ変わってきている。 タワーヒル現在タワーヒルと呼ばれる地域には、かつてサルセン石が集まっていた記録が残っている[4]。 修道院ファーンバラにはカトリック・ベネディクト会の聖マイケル修道院があり、その地下聖堂にはフランス皇帝ナポレオン3世とその妻ウジェニー・ド・モンティジョ、息子のナポレオン・ウジェーヌ・ルイ・ボナパルトが埋葬されている[5]。また、同修道院には2007年から全英カトリック図書館が設置されていたが、2015年にダラム大学図書館内に移転した[6]。 ブラックウォーター川ハンプシャーとサリーの境界を流れるブラックウォーター川では、かつてトム・セイヤーズとジョン・C・ヒーナンの国際タイトルマッチが行われたことがある[7][8]。 サミュエル・コーディファーンバラ飛行場とゆかりのある航空パイオニアのサミュエル・フランクリン・コーディは、ファーンバラ上空を飛行中に墜落し死亡した。墜落現場は現在テクノロジーパークとなっており、2013年8月7日には没後100年を記念した像が公開された。像はファーンバラ航空科学基金が運営する博物館の屋外に設置されている。 王立航空研究所ファーンバラ空港には、王立航空研究所(RAE)が設置されている。RAE内には複数の風洞が設置されているが、そのうちの2つはその歴史的価値を評価されて指定建造物となっている。1つ目は1917年、2つ目は1935年に建設された。2つ目はコンコルドやF1マシンの風洞実験に使用され、1990年代初めに閉鎖された。これらは2014年のファーンバラ航空ショー開催中に公開されていた。 航空技師のフランク・ホイットルもRAEで数多くの研究を行っており、それを記念して彼が開発に携わったグロスター E.28/39のモニュメントが設置されている。 タンブルダウン・ディック国道A325号線沿いにある「タンブルダウン・ディック」は、17世紀から営業していたパブである。リチャード・クロムウェルとも繋がりがあったとされ、19世紀以前は町の中心的な役割を果たしていた。2008年に閉店し、一度はマクドナルドに売り払われそうになったが、地元の反対運動により2013年に文化財として認められた[9]。しかしその後建物所有者が抗議した結果文化財認定が撤回され、2014年10月にマクドナルドとしてオープンした。また、リノベーション工事の際にH&Gシモンズ社の初期の広告が発見され、現在は建物の横に展示されている。 教会聖ピーター教会は、クランダル荘園の一部であった1180年まで歴史をさかのぼることができ、荘園長ヘンリー・ウィムロットが設置した埋葬室がある。ヴィクトリア時代にファーンバラが発展したことに伴い増築が行われ、1886年に内陣が、1900年から1901年にかけて南北の袖廊と身廊が新設された[10]。 産業王立航空研究所(RAE)も位置するファーンバラ空港を中心に、航空宇宙産業にかかわる数多くの企業が集積している。英国のBAEシステムズだけでなく、米国のロッキード・マーティン、3万5千人以上の軍人顧客を持つ銀行ホルツ・ミリタリー・バンキングなども拠点を置いている。 その他にも、ドイツの自動車会社BMWも2013年から英国本社を置いている[11]。 空港に隣接するビジネスパーク「IQファーンバラ」には1910年の飛行船用ハンガーの骨組みが保存されている。一度は風洞設置のため解体されたが、後に組みなおされて移設・保存された。現在は2級指定建造物になっている。 交通航空鉄道道路スポーツ
脚注
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